「表紙」2022年08月04日[No.1943]号
女性が輝けば、家庭も社会も輝く
今年4月に東京で行われた「ミセス・オブ・ザ・イヤー」の世界大会、県内から出場したヤング 祐佳(ゆか)さんが見事、準グランプリを獲得した。コンテストの出場を通じて、自身だけでなく 家族にもポジティブな影響を与えられたと実感する祐佳さん。沖縄の女性たちを応援し社会 全体も輝かせたい、という思いについて話を聞いた。
ミセスコンテストの受賞者、 との肩書き以外にも幅広い活 動をしているヤング祐佳さ ん。「チューリップ」のポーク缶 で知られるデニッシュ クラウン・ ジャパン㈱沖縄支店のブランド スーパーバイザー、ヨガ講師、 ガールスカウト沖縄県連盟の 運営広報部会長を務め、家庭では 14歳の娘と10歳の息子の 母親という顔も持っている。
毎日を忙しく過ごしている が、どんな時も一貫しているの は「沖縄から世界へ」という テーマだ。性別や年齢に捕われ ず誰もが自分らしく輝き、活 躍できると人々に伝えたい。そ して世界に向けて、沖縄の魅力 を発信できる人が増えてほし い、そんな情熱を持ちまず は「自らが動く」ことを意識し ている。
家庭が輝くきっかけに
祐佳さんがミセス・オブ・ザ・ イヤーに初挑戦したのは20 20年の沖縄大会(今年は「保 険クリニック・プレゼンツ・ミセ ス・オブ・ザ・イヤー2022沖 縄大会」)。「ママだから」「30代だから」と後回しにしていた自分の時間を改め、挑戦する姿 を子どもたちに見せたいと思い立ったのがきっかけだった。2人の子どもにはコンテストに 出ることを恐る恐る話したが、「ママがやりたいんだったらいいよ!」と背中を押してくれ たそうだ。
コンテストにエントリーすると、14㌢のハイヒールを履いてのウォーキングレッスンがある という。笑顔と美しい姿勢を キープして歩くのは、コツがい る動作だったが、自分と向き合 うことで心身がつながり、かっ こよく自己表現できることを 学んだ。また、審査対象は外見 だけではない。自分を見つめ直 し、目標を掲げ挑戦するこ と。「自分だってできた!」とい う達成感を得て自己肯定感を 上げることも重要だという。
祐佳さんは2020年の沖 縄大会、これに続く日本大会でもグランプリを獲得。沖縄大 会のグランプリ獲得時には、観 客席でよろこぶ子どもたちの 姿が目に焼きついている。
「母親でもない。会社員でも ない。自分のために行動する姿 を子どもたちに見せることが できました。息子は私の活躍を 目にして、小学校での発表を 堂々とするようになったんで すよ」
女性が自分らしく輝けば、 子どもたちやパートナー、家庭 も輝くと実感した祐佳さん。 そんな女性を一人でも多く増 やしたい、という新しい夢もで きた。
沖縄大会はゆいまーる
祐佳さんは沖縄大会ならで はの魅力も教えてくれた。ミセ スコンテストということで、出 場者同士はぎすぎすした雰囲 気なのではないか…。初出場の 際にはそんな不安もあったそ うだが、実際はその真逆。出場 者や運営事務局スタッフたちは、お互いの情報や人脈を紹 介。レッスンの合間にも励まし 合ったりと笑顔あふれる交流 が多くあった。
「出場した皆さんは、自分に 対しての愛情はもちろんだけ ど、周りへの愛情もすばらし かった。『私が一番になろう』 じゃなくて『みんなで良いもの をつくろう!』っていう絆が生 まれていたんです」 熱いマインドを持つ沖縄の女 性たちはコンテストを通じて、 姉妹・家族のような関係になっ ていった。「ゆいまーる精 神」「多様性」も感じられる大 会なのである。
最後に「今後は多方面で良 いエネルギーを循環していきた い。百の言葉より一つの行動。 かっこいい女性のロールモデル として、先頭に立ち、沖縄に恩 返しすることが目標です!」と 意気込みを語ってくれた祐佳 さん。今後もそのしなやかで温 かい人柄で、地域・社会をエンパ ワーし続けていくだろう。
(津波 典泰)
ヤング祐佳インスタグラム