沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。



[No.2069]

  • (木)

<< 前の記事  次の記事 >>

「表紙」2025年01月09日[No.2069]号

25周年を迎えて、新たな未来へ
HY

さまざまな“時間”に寄り添った最新作

 沖縄県出身・在住の4人組バンド「HY」。中学時代に新里さんと名嘉さんが出会い、高校の同級生だった仲宗根さんと許田さんが合流して2000 年に結成。翌年CD リリースしてからは日本や海外でツアーを行うなどグローバルな活動を続ける彼らに、25 周年のニューアルバムについて語ってもらった。

 高校の同級生が、地元うるま市東屋慶名で結成したHY。北谷でのストリートライブを通して多くの人たちと音楽を共有する中で発表したファーストアルバム『Departure』は全国総合チャートで1位を獲得。沖縄から日本全国、そして世界へ、地元に暮らしながら地域に根差した音楽を発信するHYが結成25周年を迎える。

 「これまで10周年とか20周年の時は、自分たちが成長していく中での通過点にすぎないと思っていた。でも25周年は、HYにとって新たな成長のための大事な年になると思うので、毎日が充実しています」と新里さんは言う。

 彼の言葉通り、25周年イヤーは、代表曲「366日」をテーマにしたテレビドラマや映画の制作、年をまたいだ44公演の全国ツアー、新里さんにとって初舞台となった『GRAVITY on STAGE』など話題は尽きない。

 さらに待望のニューアルバム『TIME』もリリース。25年間、共に過ごしたメンバーやファンのみんなとの”時間“、そしてこれからも一緒に歩んでいく”時間“――様々な“TIME” に想いを寄せて制作した作品だ。

『366日』のアンサーソング

 この新作のリード曲が、映画『366日』の主題歌「恋をして」。

 「脚本の時点から映画のストーリーを読んで、『366日』のアンサーソングとして書きました。映画は恋愛も入っているけど、家族とかいろんな複雑な人間模様も絡んでくる。だからみんなの中で恋愛でも、家族とか友達の歌と捉えてくれてもいい。聴く人によって物語がどんどん変わっていく曲であってほしいなと思っています」(仲宗根)

 ほかにも本作には、空や海、赤花やモモタマナなど、沖縄の自然や景色が歌詞に描かれた曲も多数収録。沖縄を愛するHYらしい作品になっている。

 そして、3月14日からの3日間、県内外のアーティストが多数参加する『SKY Fes 2025』が沖縄県総合運動公園多目的広場で開催される。

 「GENERATIONSもSUPERBEAVERもそうですし、全アーティストがどんなステージをするのか僕たちも楽しみですね。ワークショップとかフードカーも出ていて家族連れも楽しめるフェスなので、ぜひたくさんの人に参加してほしいです」(許田)

 「14日の前夜祭もいいですよ。ランタンの灯りの下で聴くアコースティックの演奏はめちゃ雰囲気がいいのでおすすめ。今年はAnly さんも参加してくれるので」(名嘉)

 最後に、2025年の抱負を聞いた。

 「それぞれが個人的なチャレンジをしつつ、25周年の感謝と愛を思いっきり伝えていけたらと思います」(名嘉)

 ファンと共に25周年をお祝いする全国ツアー『HY 25thAnniversary BEST!! KaryTOUR 2024‐2025』は、HYの結成記念日の前日、9月21日の沖縄コンベンションセンター展示棟まで続く!

(伊藤 博伸)





HY

HY
16th original album『TIME』
2025年1月29日(水)リリース

①恋をして ②きのこいぬ③明日種~アシタネ~ ④SKY⑤まっすぐに ⑥大大大好き ⑦モモタマナ ⑧渚の恋は虹色模様⑨Beautiful

 <Bonus Track>
初回限定盤:恋をして(Piano ver.)
通常盤:恋をして(Orchestra ver.)
(Polydor Records/ASSE!! Records)

HYオフィシャルサイトはこちら

HY



このエントリーをはてなブックマークに追加



HY
2025 年に結成25 年を迎えるHY。メンバーは右から仲宗根泉さん(キーボー ド・ボーカル)、許田信介さん(ベース)、新里英之さん(ボーカル・ギター)、名嘉俊さん(ドラム・ボーカル)。うるま市照間にある「テルマ・イーストコースト」のバス停で、さわやかな笑顔を見せてくれた。テルマ・イーストコーストには、HY の活動のあゆみを紹介し、ファンや地域の人々とのつながりを育む拠点「HeartY Museum(ハーティー・ミュージアム)」がある
写真・norico
HY
HY
HY
>> [No.2069]号インデックスページへ戻る

↑このページの先頭へ戻る

<< 前の記事  次の記事 >>