「島ネタCHOSA班」2012年11月01日[No.1440]号
南風原町兼城の上間菓子店の前を通る度に気になっているのです。派手な黄色、スッパイマンカラーのバスが止まっていて、「さ〜た〜あんだぎ〜梅入り」と書いてありますが、中には誰もいません。どんな仕組みなのか、調べてください!(那覇市 T・Yさん)
気になる! 無人パーラー
スッパイマンカラーのバスは調査員も気になっていたんですよ。「梅さ〜た〜あんだぎ〜」ですか?
唾がこみ上げてきました。早速、上間菓子店にレッツゴー!
工場直売の商品販売
ありました、ありました。同菓子店工場入り口に、目が覚めるように鮮やかな黄色い、おなじみスッパイマンのパッケージ模様のバスが!
駐車場に車を止め、バスの中をのぞくと、やはり誰もいません。「パーラー限定販売商品 さ〜た〜あんだぎ〜 2個入り100円」と表示があり、梅飴やスッパイマンと一緒にガラスケースに並んでいます。
カメラ付きインターホンがあったので押してみました。
「ピンポーン」
「いらっしゃいませ」
「あの、さーたーあんだぎーを買いたいのですが…」
「30秒程お待ちください〜」と、事務所から商品管理課長の国吉真吾さんがやってきました。「梅入りさ〜た〜あんだぎ〜は、新商品なんですよ。詳細は社長から」ということで、上間菓子店二代目社長、上間政博さん(42)に話を伺いました。
あの黄色いバスはパーラーなんですか?
「ええ、スッパイマン1号車です。さ〜た〜あんだぎ〜をはじめ、工場直販の商品を販売しています」
新発売の「さ〜た〜あんだぎ〜」は、どんな商品ですか?
「先代で現会長の発案でやっと形になり、9月1日に発売を開始したばかりです。さーたーあんだぎーにスッパイマンオリジナルの梅餡を入れた自信作。揚げ菓子に梅の酸味が爽やかな風味ですよ」
工場限定販売なんですか?
「はい。品質管理と賞味期限の点から現段階では小売店にお出しできないのですが、研究を重ね、近い将来、広く販売できるよう頑張ります! 今後は幸福の黄色のパーラースッパイマン1号、2号を走らせていきますので、街で見かけたらラッキーと思ってください」
おぉ、元気いっぱいのスッパイマン号が沖縄中を巡回するのですか。楽しみですね〜。
あ、スッパイマン号の前に「わけあり」コーナーがありますね。「これは『シッパイマン』コーナーです(笑)。形が崩れた商品など、ちょっとわけありなものを半額以下で販売していますので要チェックですよ」。なるほど、この日は「梅キャンディー1000円↓350円」と、かなりお徳でした。
会長が自ら試行錯誤
偶然、発案者の会長・上間信治さん(74)が通りがかったので突撃インタビューしてみました。
商品が完成するまでの話をぜひ聞かせてください。
「構想から数えると4、5年かかりました。今まで沖縄にない味を作りたくってね。いろいろ試行錯誤したんですよ。スッパイマンと砂糖てんぷらが爽やかにマッチした自信作がやっと完成しました」。材料の配合や調理法を上間会長が直接指揮をとり、スタッフとともに工場で手鍋で焼いたり、パウダーをまぶしてみたり、苦労の末に産まれた逸品です。
調査員も「黒糖味」を頂いてみました。小ぶりのかわいらしい砂糖てんぷらが2個入っています。口当たりの軽い粒入り梅餡ペーストが濃厚で滑らかな生地と相まって甘酸っぱく新鮮な味。う〜ん、癖になりそう。トースターや電子レンジなどで温めるとおいしさが倍増しました。
さぁ気になっていた皆さん、勇気を出してパーラーのインターホンを鳴らしましょう。くれぐれもピンポンダッシュはしないでくださいね!