「島ネタCHOSA班」2018年06月14日[No.1729]号
5月10日付のレキオ1・2面で、北中城村名物のアーサまんじゅうを紹介していましたね。まんじゅうも驚きですが、アーサを使った麺もあるといううわさを聞きました。興味があるので調べてください!
(那覇市・ゆくる屋さん)
アーサの風味閉じ込めた麺!?
北中城村名物・緑のアーサまんじゅうは、読者の皆さんから大きな反響がありました。さらに、アーサが麺にもなっているとは驚きですね。さっそく調査に行ってみましょう!
ゆでると香りがふわり
調査員が訪れたのは、北中城村島袋の「まるよし製麺所」。川上栄次さん、島袋竜太郎さん親子が笑顔で出迎えてくれました。
まずは、アーサ麺を見せてもらいます。色は淡いグリーン。おおっ、これはアーサっぽいですね。ちなみに、商品名は「あーさ練り込み生めん」。
百聞は一口にしかず。というわけで、実際にいただいてみることにしました。
こちらのアーサ麺は、生麺タイプ。鍋にお湯をふっとうさせ、待つこと4〜5分。ゆで上がって、ざるに上げて湯切りしたところ…。
アーサの心地良い香りがふわっと! これは食欲をそそりますね。麺は好きなスープや具材とあわせて楽しめますが、今回は、夏場なので、冷水で締め、つゆにつけていただくことに。
冷やした状態だと、アーサの香りは抑えられますが、口に含むと…。かめばかむほど、ほんのりしたアーサの風味が広がります。モチモチの食感もナイスです!
「沖縄そばは、一度ゆでられた『ゆで麺』の状態で売られていることが多いのですが、『あーさ練り込み生めん』は、生麺。生麺は調理が面倒だと思われがちですが、4・5分でゆで上がりますし、風味がよく食べ方のアレンジが効くのも利点です」と島袋さん。
アレンジ…といいますと?
「例えば、1〜2分ゆでてアルデンテの状態にすれば、生パスタ的な感覚で楽しめますよ。トマトピューレや魚介との相性がいいですね」
調査員は市販のトマトピューレを使ってトライ。こ、これは…。オシャレなレストランみたいな感覚です!
いろいろな食材を麺に
実は、まるよし製麺所が作っているのは、アーサ麺だけではありません。
「モズク、トマト、紅芋、ニンジン、ウッチン(ウコン)、ジャガイモ、シイタケ、月桃、麻の実、アロエ、桑、シークヮーサー…。他にもあったかな。いっぱい作りすぎてよく分からないね(笑)」と麺一筋55年の川上さん。40年ほど前に、モズク麺の製造にトライし、以後、お客さんの要望に応えていろいろな麺の製造に携わってきたそうです。沖縄そばだけでなく、日本そば、うどん、ラーメン、さらにはギョーザの皮と、粉物であれば何でも挑戦してきたというチャレンジャー精神に感服します。
「アーサ麺は、中部農林高校さんとのコラボ商品。ほかの麺も、お客さんから、こういう麺を作りたいという要望があって始まるのがほとんどです」と島袋さんは開発のきっかけを話します。
アーサ麺の開発にあたっては、ミキサーやフードプロセッサーを駆使し、アーサをどの程度すりつぶすのがベストか追求。「ミキサー4台ぐらいだめにしたかな」と笑う川上さん。「でも、苦労したという思いはないんです(笑)。たぶん、楽しんでやっているからでしょうね」と島袋さんも隣でうなずきます。
アーサ麺は卸売りとなっており、北中城村熱田の「しおさい市場」で入手可能。北谷町美浜の韓国料理店「スンドゥブドゥビドゥブ」、北中城村仲順の「カフェナトゥーラ」では、アーサ麺を使った料理も提供しているとのこと。皆さんもぜひお試しあれ!
まるよし製麺所
北中城村島袋330番地
☎098(933)3585
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