「島ネタCHOSA班」2019年02月07日[No.1763]号
以前、週刊レキオ「あまくま情報局」を見ていたら「よみがえれ銀幕の青春・上映会」という懐かしのスターの映画上映会を発見しました。どんなイベントなのかシニア世代の母親が知りたがっています。ぜひ調べてください。
(宜野湾市 石原裕子さん)
懐かしの映画の上映会!?
「よみがえれ銀幕の青春・上映会」は映画好きの調査員も気になっていました! 確か昭和の名作を上映していたはず。主催者は「ティーダシネマコレクション」。さっそく話を聞きに行ってきました。
訪れたのは、中部にある大城健栄さんと悦子さん夫妻のご自宅。二人が中心となって上映会を開催しているといいます。部屋中には映画のポスターが飾られていて、資料館のようです。
リクエストがきっかけ
「上映会を始めたのは昨年の初めです。昨年末までの間に伊江島、久米島の離島を含め10回上映会を開催しました」と悦子さん。
これまでに、「霧笛が俺を呼んでいる」「銀座の恋の物語」など、赤木圭一郎や石原裕次郎の作品を中心に上映してきたそう。
上映会を開催したきっかけは?
「もともとは映画資料の展示を行っていたんです。銀行のロビー、クリニックをはじめ、県内外のさまざまな施設で展示していたところ、上映会を開催してほしいというリクエストが多数寄せられたのが始まり」と健栄さん。なんと、健栄さんは推定2万点以上の映画資料を所有している映画コレクターでした!
上映会を開催する際は、所有している資料を使ってポスターやチラシ、半券などを制作。その他にも許諾手続きなど配給会社とのやりとり、上映場所の確保、周知活動など、手間暇かけて準備を行っているそうで、かなり本格的です。
観客は60代以上が中心。前回は約150人が来場したとか。中には、シニア世代の両親を連れてくる人や、入院中に外出許可を得て来た人などもいたといいます。上映が終わると「今日はティーンエージャーになって楽しかった!」と言う人や、劇中歌を口ずさみながら帰る人、「久しぶりに泣いたよ」と目に涙をためて出てくる人などもいたとのこと。悦子さんは「素直な感想を聞けて、こちらもうれしいなと思ったり、ほろっときたりすることもあります」とほほ笑みます。
「映画には、町の様子や当時のしぐさ、感情の表し方など、青春時代の時間、雰囲気、当時の空気感や雰囲気が詰まっている。自分の若いころにタイムスリップして、あの時の感情が戻ってくるのかも」と健栄さん。
青春時代を思い出させてくれる映画や音楽って大切なものですよね。みなさんすてきな時間を過ごせているようで、うらやましいです。
コレクションの展示も
上映会の時には、上映作品に合わせたテーマで、健栄さんのコレクションの展示会も開催しています。映画好きだった健栄さんは、20歳のときに上京し、映画館に通いつめたそう。ポスター、試写会招待状、半券など、映画関係の資料も40年以上にわたり収集してきたという正真正銘の映画マニアです!
丸形のポスターや、縦2㍍以上ある巨大ポスターなど、貴重な資料があります。50年~70年代のものを中心に、邦画や洋画、戦前の資料もあり、調査員も時間を忘れて見入ってしまいました。ここで紹介しきれないのが惜しいです。
「将来、沖縄に映画の上映と資料館が一緒になった場所ができればすてきだなと思います。県外から来る映画好きの観光客がここに寄っていこうと思うような所ができればいいですね」と悦子さんは話します。
次回の上映会についての問い合わせがあるようですが、未定とのこと。開催が決まった際は、弊紙「あまくま情報局」内で紹介しますので、首を長~くしてお待ちください。