「島ネタCHOSA班」2020年03月12日[No.1818]号
先日「おんなの駅 なかゆくい市場」に立ち寄ったさい、紅型模様をあしらった愛らしいマスクが売られていました。ぜひレキオでも紹介してください!
(那覇市 マスクメロンさん)
紅型模様の手作りマスク?!
えっ、おんなの駅 なかゆくい市場にマスクが!? 品不足が続く折、ありがたい情報ですね。それにしても、マスクに紅型ってどんな感じなのでしょうか。これはもう行って確かめるしかありませんね!
ファッション性豊か
というわけで、現地へと急いだ調査員。おいしそうな食べ物に気を取られながらなかゆくい市場をうろうろしていると…。
ストラップを中心としたカラフルなお土産品が並ぶお店を発見。当初の目的を忘れ、島ぞうりやシーサーの形をしたユニークなストラップを物色していると…その隣にありました! マスクです!!
マスクにはいくつかの種類があるようで、紅型模様をあしらったマスクにも、外側に模様があるもの、内側に模様があるものがあります。外側に模様があるマスクは少し小ぶりのサイズで、子ども向け。確かに子どもがこんなマスクをしていたら、本人はもちろん周囲まで明るい気分になりそうです。
内側に模様があるタイプは落ち着いた感じで、職場などでも着用できそう。そのほか、生地の種類や色が異なるマスクも並んでいました。ファッション性豊かで、どのマスクにするのか迷ってしまいますね。
マスクのあるお店は「具志堅商店」。お店の具志堅ムツ子さんにお話を聞くことにしました。
しかしムツ子さん、どこかでお見かけしたことがあるような…? と思って話を聞いてみると…。一家で音楽活動を行う「具志堅ファミリー」の一員でいらっしゃいました。なかゆくい市場でライブやイベントを行っていた縁で、具志堅ファミリーが商品の企画・販売を手掛ける具志堅商店を出店するようになったそうです。
繰り返し使える
新型肺炎が流行する中、自分にも何かできることがないかと考え、マスクを製作することを思いついた、とムツ子さん。最初は家族や従業員など身近な人のために作り、2月ごろから販売もするように。なおマスクは型紙からすべて自作しているそうです。
紅型模様は、着用する人が希望をもてるようにという思いから。大人もつけられるように、内側に模様をあしらったタイプも作りました。
ムツ子さんが工夫を凝らした手作りのマスクは数種類。そのうちのひとつが、内側の生地にシルクを使ったマスク。つけ心地がなめらかで、自身で愛用するムツ子さんも「1日中つけていられる」と話します。外側の生地の色も白のほかにいろいろあり、おしゃれです。軽さにもこだわり、耳あても痛くならないようソフトゴムを使用するなど、装着感には特に気を使ったと言います。
生地は接着芯を貼り付けて補強し、型崩れしにくいのも特徴。ポリエステルの生地を使ったマスクもあり、洗濯してもしわになりにくいのだとか。
いずれのマスクも洗濯して繰り返し使えるのも、マスク不足の昨今うれしいところ。マスクの外側と内側の生地の間にポケットを開け、不織布などを挟むようにできるオプションも追加オーダー可能。
これらのマスクをムツ子さんは「ヒヤミカチ手作りマスク」と命名。「今は大変な状況だけどみんなで乗り越えよう」という気持ちが込められている、と語ります。
「早く事態が終息してほしい」と願うムツ子さん。これまでに自作した300枚ほどのマスクを具志堅商店の店頭で販売中です。すべて手作りのため品切れとなる可能性もありますが、店頭で注文を受け付け、完成次第発送という対応もできるとのこと。
ムツ子さんの言うように、本当に一日も早く新型肺炎が終息してほしいものです。