「島ネタCHOSA班」2021年07月29日[No.1890]号
名護市内の「スパイスカレー研究所」のメニューに「たぶん沖縄一辛いカレー」と称するものがありました。気になるのですがまずは調査班で食べてきてもらえませんか?
(那覇市 カレーぺーちんさん)
たぶん沖縄一辛い「鬼滅のカレー」!?
沖縄は夏真っ盛り。ガツンとスパイスの効いたカレーがおいしい季節です。が。たぶん沖縄一辛いとは…(汗)。調査員は無事にこの調査を終えることができるのでしょうか?
ギネス級唐辛子入り
というわけで、調査員は、恐る恐る、昨年12月にオープンした名護市城の「スパイスカレー研究所」にやってきました。こちらはグリーンリッチホテル沖縄名護1階の朝食会場を利用して、ランチタイム限定で営業しているお店です。
出迎えてくれたのは、所長の野口健太郎さん。「激辛スパイスを使ったメニューがあれば、お客さんに喜んで来ていただけるのでは」との思いから、オープンとほぼ同時に激辛カレーの提供を始めたそう。本当に沖縄一かはさておき(確かめる術はありませんからね)、その意気込みを持って作ったといいます。
激辛カレーの名前は、ズバリ「鬼滅のカレー〝壱ノ型〟」。名前からして何だかすごそう…。どんな激辛カレーなんですか?
「当店の定番メニューであるバターチキンカレーをベースに、7種類の唐辛子系のスパイスを加えました」
なんだ唐辛子か…と思った皆さん。この唐辛子が半端じゃないんです! 7種類の中には、ブート・ジョロキア、トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー、キャロライナ・リーパーという、ギネス級に辛い唐辛子パウダーが入っているんです。さらに職人が手作りで雑味のない辛さを追求したという「激辛 極(きわみ) 鬼殺し」も。……これ、本当に食べなきゃダメですか?(汗)
辛さとうまさの融合
しかし、ここで引き下がっては調査員の名がすたる! 覚悟を決めて注文しちゃいましょう。目の前に運ばれてきたカレーは…ルーの中に丸ごと煮込んだ唐辛子が!! 見た目だけでも口の中が辛くなってきます。
震える手でスプーンを握り、恐る恐る激辛カレーを口に運んだ調査員。
「あれ? おいしい!?」。意外にも、まず最初に感じたのはベースとなるバターチキンカレーのうまみ。おお、これなら完食もいける! といったんは安堵した調査員。が、数秒後、ガツンと唐辛子の突き刺さるような辛さが。か、辛〜い!! 思わず目からは涙、全身から汗が吹き出しそうになります。その一方、最初に感じたうまみも持続し続け、やがて辛さとうまみが入り混じった不思議な味わいに。辛い、でもおいしい、でも辛い…。鬼滅のカレー、恐るべし!!
* * *
汗をかきかき、なんとか半分を平らげた調査員。そこで野口さんの口から、「実はさらに辛い〝弐ノ型〟も完成したんです。食べてみますか?」という悪魔のささやきが…。ええい、ここまで来たら食べます、食べますとも!!(汗)
弐ノ型のベースとなるのはキーマカレー。コチジャンや甜麺醤(テンメンジャン)もミックスした四川マーボー風のキーマカレーに、ギネス級の唐辛子3種とコーレーグスを炒めて混ぜ合わせています。弐ノ型の唐辛子は全て県産のものを使っており、お店で実を細かくカットして炒めているそう。「炒める時は痛くて目を開けていられないほどですよ」と野口さんは笑います(って、笑い事じゃないですよっ)。
もうどうなってもいいという覚悟で口に入れると…。壱ノ型よりもシャープな辛みがガツンときました! ひえ〜、辛い!! 辛い!! が…。唐辛子の辛さは四川マーボー風のベースのうまみと一体になっており、壱ノ型よりもさらに強烈な「辛い、でもおいしい、でも辛い!!」が実現していました!
「ただ単に辛いだけではなく、おいしい激辛カレーを作りたかった」と野口さん。気軽に試せるように、料金も1200円税込と激辛にしては低い価格に抑えているそう。われこそは、と思う激辛ファンの皆さん、ぜひ挑戦を!
スパイスカレー研究所
名護市城2丁目17-646 グリーンリッチホテル沖縄名護内
営業時間=11時半〜15時(LO=14時半)
定休日=月曜
☎0980-43-7677