「レキオスメール」2011年07月21日[No.1373]号
金婚式 自慢の両親と家族(2011年07月21日掲載)
日本でも、節目ごとに感謝の意を伝える結婚記念日。アメリカにお住まいのカーティエイ・弘枝・渡具知さんの義理のご両親も、今年結婚50周年の金婚式を迎えました。当日、仲睦まじいご両親と、アツアツなお二人を囲んでお祝いする家族のパーティーを開きました。
6月に主人の両親の結婚50周年を祝う金婚式がありました。
50年という大きな節目の年なので、さらに大きく祝おうと、子供たちがいろいろ趣向を考えました。私は、垂れ幕を頼まれ、即、準備にかかりました。アメリカは、まだまだ使える不用品が、『無料です』と紙が張られ、庭先に置いてあるのをよく見かけます。いろんなものがありますが、先日、花嫁衣裳を発見。そう、アメリカの結婚式は貸衣装ではなく、ウェディングドレスは自前、リサイクルショップでもよく見かけます。ウェディングドレスを庭先でというのは、私も今回が初めて。こんなタイミングで…と思い、早速、垂れ幕に利用。きれいなベールにはさみを入れるのは気が引けましたが、出来上がりは上々、みんな大変喜んでくれました。
さてさて、パーティー! 会場には、ポスターサイズの50年前の結婚写真が飾られ、拍手喝さいの中、義両親が腕を組んで登場しました。みんなが着席すると、6人の子供たちが両親のラブラブ・エビソードを披露。次女は、「この間、『お父さんは、いまだ私にメロメロなのよ~』と義母がこぼしていた」と話をし、笑いと歓声が上がりました。普段、ホント仲がいい義両親なので、情景が目に浮かぶようでした。6月の花嫁は幸せになるジューン・ブライドって本当ですね。そんな二人が身体を寄せ合い、チークダンスを披露した後、軽快な音楽と歌とともにパーティーがスタート。みんな、ホールに出て思い思いに踊りだし、盛り上がりました。途中、だれともなくワイングラスにフォークをあて、キン! キン! と音を鳴らすと、主人公の二人はキスをしなきゃならず、何度もキンキン鳴る音にテレながら、75歳の両親がキスをする姿はとても美しかったです。
とてもすてきなお二人でした。私もあの年齢になったらそんな二人になりたいと思うほど。ご年配の役割は、若い世代の方々に、ああいう風に年齢を重ねたい、ああなりたいと思われる事だと、二人を見て改めて思いました。
普通、こういうパーティにはプレゼントが付き物ですが、招待状には、プレゼントは要りませんと書いてありました。結婚50年ともなると、ほぼ必要なものは揃っているという事なのでしょう。一番のプレゼントはきっと、子供たちが集まり、なかなか会えない親戚、友人に囲まれる事ですね。
(カーティエイ・弘枝・渡具知)
カーティエイ・ヒロエ・トグチ=1962年生まれ。那覇市出身。米国人のご主人と結婚後、西海岸のシアトル暮らしを経て、現在はペンシルベニア州イーストン市在住。5人の子どもを抱えるママ。保育の実務経験があり、長男、次男、三男をホームスクールで育て上げ、高校、大学へと進学させた。