「表紙」2019年04月04日[No.1771]号
癒やしと笑顔を届ける雑貨屋さん
雑貨ショップ Comfort(コンフォート)
天使やバラグッズを中心に数多くのインテリア雑貨を取り扱う「Comfort(コンフォート)」。オーナーの木村尚子さんは、「幸せを運んできてくれるハッピー雑貨」として、多くの人に癒やしと笑顔を届けたいと話す。雑貨店を始めて24年。自身も雑貨に癒やされているという木村さんに話を聞いた。
店のドアを開けると、所狭しと飾られた商品の数々に驚く。しばらく店内を見回し、あふれる雑貨にワクワクした。
「Comfort(コンフォート)」は、その名の通り暮らしに安らぎを与えてくれるようなインテリア雑貨が多い。天使とバラをモチーフにしたエレガントなコーヒーカップなどの食器類、フォトフレーム、時計、壁飾り、ラッキーチャームに招き猫などの縁起物…。実に盛りだくさんのラインアップ。雑貨好きにはたまらない空間だ。
同店はイスラエルのデザイナー、ミハエルネグリンの正規取り扱い店でもあり、真ちゅうにスワロフスキーをあしらった美しいジュエリーも目を引く。また、人形作家・若月まり子さんのフェアリードールなど県内では珍しい作品も多数そろえている。
暮らしに潤い
オーナーの木村さんはもともと舶来品の卸し業者で営業として働いていたが、自分で店を開きたいとの思いに至り、1994年、宜野湾市真志喜に雑貨店をオープンした。
同店と並行して大手デパートなど商業施設でもテナントを出店していたが、11年ほど前から同市伊佐の路面店一本に絞っている。
木村さんは、初心に戻って一から始めたいという思いを形にし、あらためて自分の好きな雑貨の世界を深めてきた。
天使が好きで、当初から店内には天使グッズも含めバラエティーに富んだ商品を置いていた。そんな中、天使には人を癒やす力があると実感した出来事があった。
「東日本大震災のあとに天使グッズを買われる方がすごく増えたんです。天使に癒やしを求めているのかなと感じました。私は当時、日本はどうなるんだろうって不安に駆られていましたし、お客さんも同じような気持ちだったのかもしれません。無意識に天使を手に取って感じるところがあったのでしょうか。そのとき『あぁ、天使には人を癒やす力があるんだな』と実感しました」
家に小さな天使の置き物を飾るだけでも、その空間がパワースポットになると木村さんは言う。
「例えば、部屋の一角を掃除して小さな天使を置くだけでも気分がウキウキします。決して高価なものを買わなくても、ちょっとしたことで心が豊かになったり、生活に潤いが持てたりする。そういったことを伝えていけたらいいですね」と穏やかな笑みを浮かべた。
「幸せを運んでね」
木村さんの一日の目標は、「訪れる人が一人でも笑顔になって帰っていただくこと」。
レジでは「お客さまに幸せを運んでね」との気持ちを込め、天使グッズに浄化作用のあるセージ(ハーブの一種)をほんの少し添えるなどし、丁寧にラッピングする。そんな、ちょっとした心遣いに温かいものを感じた。
最後に、これからについて尋ねると、ロサンゼルスへ仕入れにいったときに出会った雑貨屋のおばあちゃんの話をしてくれた。
「白髪で真っ赤なマニキュアをした、とてもステキなおばあちゃんでした。あんなふうに年を重ねながらお店を続けていけたらいいですね」
日々、好きなものに囲まれ癒やされているという木村さん。その優しい表情にこちらも癒やされ、幸せを分けてもらった気がした。
(﨑山裕子)
Comfort(コンフォート)
宜野湾市伊佐4-3-5 101
☎︎098-898-6890
http://burauny.ti-da.net