「表紙」2020年03月26日[No.1820]号
モットーは「鉄棒握ってちゃーがんじゅう!」
年齢・性別・国籍を問わないメンバーで、鉄棒トレーニングやエクササイズ活動を続けている「ストリートワークアウト沖縄」。イベントであっと驚くパフォーマンスを披露する本格派もいれば、逆上がりや懸垂の練習に励む初心者もいるなど、メンバーの運動レベルはさまざま。練習場所を訪ね活動について聞いた。
24人のメンバーが在籍しているこのチーム。イベントや交流会で出会う人たちも歓迎し、一緒に運動する楽しさやコミュニケーションを大切にしているという。 「2010年に結成しましたが、立ち上げたのは僕の兄なんです」と話す、代表の仲宗根典秀さん。「格闘技をやっていた兄は動画サイトでストリートワークアウトを知り、1人でやって夢中になり友達を誘い広げていきました。活動の様子をSNSで発信する内に仲間が増えていったんです」
お兄さんの影響で始めた仲宗根さんは、2016年に引き継ぐ形で代表になった。
「交流会やイベントのスケジュール、そして活動内容をホームページやSNSに載せています。チェックして会場に来てくれたり、開催中に通りがかって興味を持ってくれたり、人が集まってきます。参加を重ねるに連れて私たちの活動に賛同し、メンバーになってくれる方がほとんどです」
このチームの特徴は、運動経験やレベルを重視しないこと。鉄棒の他にも腕立て伏せや逆立ちなど床でできるトレーニング方法もあり、自分の重さをうまく活用した運動方法の指導と実践を行っている。
「バランス良く体を鍛えられる器具といえば鉄棒。回転するなどパフォーマンス要素の高い技ができるメンバーもいますが、ぶら下がるだけで全身運動になりますし、自由にどなたでも参加できます」
鉄棒で交流深める
「鉄棒の魅力は、遊んでいて健康づくりにつながること」と語る、副代表の佐次田悠平さん。
「運動しながらトレーニング方法などを人に教えられるので楽しく、普段会えない人たちとの出会いで自分を高めています」と笑顔を見せる佐次田さん。食事やストレッチなど体に良い情報を共有したり、子どもから80代まで幅広い年齢層と触れ合えることが喜びだという。
「運動で解決できる問題はたくさんあると思っています。コミュニケーションを取るのが苦手な学生が、公園で僕たちを見かけて参加するようになり、大人と会話しながら体を動かして社交的になったケースもありました」
このチームは、運動による交流活動を青少年育成や県民の健康長寿につなげる働きかけもしている。安良波公園の鉄棒は、彼らの活動によって設置が実現したそうだ。砂浜に器具や遊具を置き、海を見ながら運動できるといい、とみんなで話しているという。
「そんなビーチがあったらインスタ映え確実で、人気ですよね(笑)。僕らの活動に参加することが、運動を楽しむ一つのきっかけになれたらと思います。会費などいただいていませんし、都合がつく時に参加できるスタイルを続けます」と佐次田さんは思いを述べた。
健康になり沖縄を活性化
月に数回行う交流会や学校・企業主催のイベントに出演するなど、彼らの活動は広がっている。ハイレベルなパフォーマンスを披露して観客を楽しませ、鉄棒体験も勧めているそうだ。補助バンドの使用で、誰でも懸垂が体験できるという。
「一人一人が健康になることで、沖縄県の地域力が上昇し、活性化すると思っています。ストリートワークアウトは世界中で行われている運動。気軽に体感して、体を動かしてみようと思ってもらえたらうれしいです」と仲宗根さん。
この日集まったメンバーは学生や医療関係者、子どもを連れて参加した女性などそれぞれ。「運動不足が解消できます」、「体重や体脂肪が減りました」、「遊び感覚で続けています」など、みんなが笑顔で参加する喜びを語ってくれた。
公園に遊びに行って体を動かしてみよう! そんな楽しい気分で参加できる、健康的な仲間たちとの出会いの場になりそうだ。
(饒波貴子)
ストリートワークアウト沖縄
月に数回、交流会開催!
場所:北谷町・安良波公園(週末)・ 沖縄市・若夏公園(平日)
スケジュールやイベント出演予定など、詳細はこちら。
https://streetworkout-okinawa.jimdofree.com
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