「島ネタCHOSA班」2011年08月11日[No.1376]号
宮崎県出身の友人から、沖縄の市外局番098は宮崎と同じと聞きました。本当でしょうか?調べてください。(2011年08月11日掲載)
市外局番同じ県がある?
(浦添市Dさん)
ほうほう、市外局番が同じとおっしゃる。そんなことってあるのでしょうかねぇ。分かりました。この疑問、どげんかせんといけん!私に、まかせてください!
ということで、ちょっと古いフレーズを叫びながら、訪れたのは、NTT西日本沖縄支社。対応していただいたのは、広報室の嶺間恵誠さん。
さっそく預かった疑問をぶつけてみた。
「ええ、その通りです。ただ、厳密に言うと、同じではないんです。宮崎は098の次が2~7で始まる市外局番で、沖縄は0と8と9で始まります」
ん?んん?098は同じ…。
「ちょっと分かりにくかったですかね(笑)そもそも全国各地でどう振り分けられているかというお話をしたほうが良いかも知れませんね」
はい! 是非お願いします! どうも、ちんぷんかんぷんでして…。
北から順に?
「そもそも市外局番というものは、電話機の設置数が増えたことで、北から順に設定されたものなんです。例えば、北海道なら01、東京03、といった感じで、九州地方は09が割り振られたんです。そこからさらに、092~4が福岡、5が佐賀となりまして、宮崎が098ということなんです。初めの0は国内通話ですよという合図で、市外局番には含まれません」
え~っと、つまり、098の0は国内通話、9は九州地方、8が宮崎県を表していて、8の次の番号で宮崎県内の各地域を区別するということでしょうか?
「はい。そういうことですね」
でも、通常は、県ごとに頭の3桁は違うんですよね?なぜ沖縄だけ宮崎と同じなんでしょう?
使い切っていた!
「まず、復帰前まで沖縄は日本ではなかったということが重要です。その頃、本土では日本電信電話公社が、通信関係の全てを運営しておりまして、市外局番なども決定されておりました。一方、沖縄は琉球電信電話公社が運営していたんです。当時、沖縄から本土に電話するときは、いったん交換台を通さないと通話が出来なかったんですよ。復帰することになり、直通電話ができるように本土と統一する必要がありました。そのためには市外局番が必要なんですが、すでに099(鹿児島)まで使っていて、残っていたのが098(宮崎)の枝分かれである0・8・9しかなかったというわけなんです」
ふむふむ。それしか番号が余っていなかったということか。しかしですよ、使ってなかった番号を当てなくても、沖縄独自の番号を作れば良かったのでは?
「それが難しいんです。と言いますのも099の次は100ということになります。まず、00や10は電話番号の頭の部分には使わないという原則があります。その上、沖縄だけ0100となれば1桁増えて複雑になってしまい利用しにくいんです。さらに県内で地域ごとに番号を振ると5桁になってしまう恐れもあったんですよ」
なるほど、たしかに01002‐▲▲▲‐ってなると正直、面倒くさいかも…。ちなみに、那覇市から直通で県外と通話ができるようになったのは、昭和47年の10月だったそうだ。
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安易に同じものを付けたように思える市外局番。その裏にはいろいろな配慮が隠れていたことを知った調査員だった。
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