「島ネタCHOSA班」2012年10月18日[No.1438]号
ゼブラパンのことで同僚とけんかになっています。「昔のゼブラパンの包装にはナンバーが印字されていて、その数字が良いモノ(ぞろ目など)かどうかを同級生と競っていた」と言うのですが、私はそんなことをした記憶がありません、調べてください!!(南城市 Yさん)
ゼブラパンに謎のナンバー?
そう言われましてもねぇ。Yさん、レキオはけんかの仲裁屋ではないんですけど…。とはいえ、ウチナーンチュなら一度は食べたことがある県民食と言ってしまっても過言ではない…さすがにそれは言い過ぎか?
とにかく有名なパンですからね。分かりました。事実かどうかハッキリしてみましょうぞ!
出陣じゃ、シマウマ…じゃなくて、馬をひけぇ〜い!
現在はかりゆしウエア
まず今の包装がどうなっているのかとスーパーへ。ナンバーは印字されていませんねぇ…って!そんなことより、シマウマがかりゆしウエアを着ていますよ? それに黄色い札を首からぶら下げています。こんな感じだったかな? う〜ん。考えてもしょうがないし、行ってみましょうオキコへ!
出迎えてくれたのは西原町幸地のオキコ株式会社パン生産部課長代理の加藤和樹さん。
「まず、かりゆしウエアは、今年の7月から着せています」
ですよね。あれ? って思いましたよ。でも、なぜ今年から?
「『沖縄の人気商品』ということで、最近は県外の方がお土産に購入されることも増えてまして。それを受けて、東京・銀座など県外の『わしたショップ』でも販売しているんですよ。それで、もっと沖縄らしさを演出できないか?と考えまして。ちょうど7月が県産品奨励月間だったこともあったので。10月までの期間限定なんですよ。」
ほ〜。では、黄色い札は?
「これは、値札です。といってもシマウマのじゃないですよ(笑)。ここに価格を印字していたんです。もともとゼブラパンは120円で販売していたんですが、昨今は原料の小麦の値段の変動が激しくて販売価格も上下せざるをえない状況でして。そのたびに、印刷型を変更しているとコストがかかってしまうのでやめたんですが、長い間、値札ありきのデザインで親しんでいただいているので、札自体は残したということなんです」
へ〜、あえて残したってことですね。では最後にナンバーについては?
10年前まで確かに印字
「10年ほど前までは確かに印字していました。ただ、それで競うことはできないですね(笑)」
と言いますと?
「お話にあったナンバーというのは、シマウマの顔のそばにあった『No.124』というものだと思うんですが、これは社内コードなんです。つまり社内での別称と言えば分かりやすいかも知れません。ゼブラパン以外の商品にもそれぞれ割り振られています。このナンバーが違うことはありえないので、競うことはできないということなんです」
なるほど! むしろ、違いがあれば大変なことですね(笑)。印字をやめたのは価格変動と関係あるんですか?
「いえ、こちらは時代の流れという感じですね。マチヤグヮーなどでパンを販売していた時代は、戸数が多いので配送を代理店にお願いしていたんです。代理店の方は毎日、工場に来て直接商品の発注をするんですが、その際に、新人の方がコードを覚えられなかったり、勘違いして別の商品を発注するといったことがあったので、対策として商品包装自体に印刷していたんですね。でも、だんだんと大型店舗やコンビニが増えてきて配送も弊社が直接納品するようになってきたことに加えて、発注もオンラインで処理するようになったことで、必要性がなくなったんですよ」
ふ〜む。配送システムの変化ってことですね。
Yさん。同僚の方が競っていたものは何か別のもののようです。ただ、ナンバーは確かに印字されていましたので半分正解。うそでもないし本当でもないわけですから、お互い認め合って仲良くしてくださいね! まったくもう!