「島ネタCHOSA班」2014年08月07日[No.1530]号
沖縄市にオスプレイのぜんざいを出している店があると聞きました。どんなものなのか見てみたいです。
(那覇市 70代・照屋さん)
ぜんざいがアートに?
オスプレイというと、普天間飛行場に配備された米軍新型輸送機MV22オスプレイですよね? それがぜんざいとはどういうこと? 調べると、沖縄市泡瀬の「米八(こめはち)そば」が出しているそうです。ぜんざい専門店ではなく、そば屋なんですね。ということで見にいってみましょう。
形はいろいろ
迎えてくれたのは、店主の永山賀朗さんと母親の直子さん。賀朗さんは髪がツンツン突っ立っていて、そば屋とは似つかわしくない雰囲気。怖い人かも…。
(こわごわと)あの〜、オスプレイのぜんざいを出していると聞いたのですが。
「はい、出していますよ。他にも僕の髪型みたいなパンクぜんざいやコウノトリ、花や馬もありますよ」と賀朗さん。その口調は意外にも優しそう。一安心です。でもそんなに種類が!
そもそも、なぜアートの様なぜんざいを出しているのですか?
「以前からぜんざいは出していましたが、4、5年前だったかな、削っていたら偶然いい形の氷が取れたんです。形を整えて出したら評判が良くて。それからいろいろ作りました」
ネットで評判になり、今では県外からぜんざい目当てに来店する客もいるのだとか。これは期待が高まります。早速作ってもらいましょう!
ジャリジャリジャリ…と氷を削る機械は普通のものです。技は「企業秘密」ということで、見られませんでした。約2分後に出てきたのは…。コウノトリ! すごく勇ましい。翼を広げ今にも大空へ羽ばたきそう。
「何人かのお客さまから妊娠の報告もありましたよ」と賀朗さん。御利益付きとは!
続いては今年のえとの「ウマ」。これはかなり高さがあります。「パンク」は賀朗さんの髪のように立ちまくり。感激する調査員の横で、直子さんが「ぜんざいはいいけど髪型は変。髪ばかり見る人もいますよ」。息子さんの技術を認めつつ、やはり髪型には不満があるようです。
賛否の隔てなく
いろいろ見ましたが、本命はオスプレイです。すると賀朗さんは「よく『反対なのですか』と聞かれますが、そういう意思表示ではありません」と話します。
「賛成の人にも反対の人にも食べてもらいたいです。賛成の人は『超かわいい。食べちゃいたい』。反対の人は『あんなもの食ってやる』という具合に」。なるほど、みんなに食べてもらいたいということですね。
そしてオスプレイと対面!大きなプロペラを機体が支えています。ヘリコプターという感じもしますが、やはり今はオスプレイなのですね。直子さんが「最初は風車で出していたんですよ。そしたらオスプレイみたいと言われてね」と教えてくれました。 そして作品の味見。形が複雑な分、皿から落ちないように気をつけながら食べると…おいしい!
ぜんざいは麦入りで黒糖の甘さが優しい口当たり。白玉も入っています。ぜんざいは300円、 プラス50円で追加できる田芋もお勧め。250円のかき氷でもアート風作品にできるそうです。
形は他にも「おしどり夫婦」などありますが、これはカップル限定だとか(涙)。逆に形をリクエストされることもあり、今も新作を練習中という賀朗さん。やはり技術を磨くために努力しているのですね〜。
形を楽しみ、ぜんざいを食べて満足2倍の調査員。米八そばは、レキオ発刊日の木曜が定休。ぜひ実物を食べてみてください。調査員は、次はそばを食べに行きます!!