「島ネタCHOSA班」2014年10月02日[No.1538]号
浦添ショッピングセンターのあたりに、店内にレトロなスロットマシンやルーレットがある理髪店があると聞きましたが、本当でしょうか? 興味があるので、ぜひ調べてください!!
(那覇市 レトロ小僧)
理髪店にスロット!?
ええっ、理髪店にスロットマシン!? またもやびっくりの調査依頼です。何はともあれ、現場に足を運んでみましょう!
レトロな店内
そんなわけで、浦添市城間の浦添ショッピングセンター裏手の路地をフラフラしていると、理髪店の看板を発見! 「カットスタジオ エクシード」とあります。さっそく扉を開けてみましょう。こんにちは〜。
すると…。あれ? 理髪店に入ったはずなのに、目の前に広がるのは、1950年代風のレトロなインテリアで埋め尽くされた店内。アンティークなステレオやジュークボックス、テレビ、冷蔵庫、ミシンをはじめ、レコードジャケット、ミニカー、人形、飲料のビン…。いずれも昔懐かしいムード漂う小物がぎっしり壁面を飾り、まるでレトロ博物館のよう。あ、あの、ここ、理髪店なんですよね?
戸惑う調査員を出迎えてくれたのは、22年この地で理髪店を営むオーナーの豊里智(さとし)さん(54)。「あくまで本業は理髪店。完全予約制で、育毛や植毛、かつらにも対応しているのも売りなんですけどね」と前置きしつつ、10年ほど前から「髪を切るだけでなく、目で楽しんでもらえるように」レトロなアイテムを置き始め、徐々に増やしていったと話してくれました。
驚いたのは、店内にある製品のほとんどが実際に「動く」こと。リサイクル店や米軍のフリーマーケットなどで見つけたものを、豊里さんが自分の手で修理や改造を施し、使える状態にしているそう。冷蔵庫やテレビはもちろん、店内に置かれた50年もののバイクにしても、ただの飾りではなく、動かすことができるのだとか。
本職ではカットひとすじの人生を歩んできたという豊里さんは、実は沖縄工業高校の機械科の卒業生。もともと素養はあったようですが、それにしてもすご〜い!!
ユニークなサービス
豊里さんものづくりの腕前や、店内を飾るレトロなアイテムは、お客さんへのサービスにもしっかり生かされています。
まず、髪を切ってもらう時、シートにじっと腰掛けていると、体が蒸れてしまうことがありますね。でも、ご安心ください。そんな時には、シートの肘掛けの下に設置されたホースから風が吹き、体をクールダウンしてくれます。この送風機の仕組みは、豊里さんのアイデア。もちろん自作で、お客さんにも好評だそうです。
カットとシャンプーを終えると、豊里さんはスロットマシンに向かいます。えっ、スロットで何を…、と思いきや、マシン前面のパネルを開くと、なんとウオーターサーバーが出現! レバーを引けば、水やお湯が出る仕組みになっています。面白〜い!! 思わずはしゃぐ調査員に、「スロットマシンでも遊べますよ」と豊里さん。やってみると、本当にスロット盤が回転しました!
そして会計の際にも思わぬ楽しみが。カウンターのテーブルに設置されたルーレットを回して、当たれば割引などの特典がもらえます! 「子どもに好評ですよ」との話ですが、これは大人でも楽しめますね。
店内には、ほかにも面白いアイテムが満載。訪れるたびに驚きがあるよう、常に新しい工夫を考えているとのことですので、これから何が増えていくかも楽しみです!