沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。週刊レキオ



[No.1580]

　な、なんと！　読者から２通も宇宙人に関する調査依頼が。2通とも那覇市内ですが、違う場所に出没しているようです。真相はいかに!?

夜の理容店で目撃！

　まずは与儀から調査することに。夜に出現するという話なので、日が落ちるのを待って現地に向かいます。

　与儀郵便局を右手に、与儀小学校方面に向かう道を歩いていると…。何やら青い光が漏れるガラスのウィンドウが！　背中がゾーッとするような怖さがあります。

　恐る恐るウィンドウに近づいてみたところ…。

　ぎゃーーーっ!!　ガラスごしに、緑色の小さな人影が。大きな頭に、つりあがった目。うわさに聞く宇宙人の特徴そのものです！

　宇宙人がたたずんでいたのは、「クラブ・ヘアー・ディープ」という理容室。調査員は、代表の砂川昌徹（まさあき）さんとコンタクトを取ることに成功しました。宇宙人は３年ほど前から、夜、理容室を閉めてから店内に出現するそう。

　「夜、通りが暗くなると目立ちますね。宇宙人を見て、昼に髪を切りにきてくれるお客さんもいますよ」

　宇宙人の存在は地域でも話題になり、特に保育園生から大学生に大人気（ただし、保育園生は怖がるとの話）。スタッフの八幡敏和さんも「『宇宙人の店に勤めている』と言えば通じますよ」と笑います。

マチグヮーにも出没

　お次は、牧志公設市場周辺のマチグヮーに現れる宇宙人です。一般社団法人 なは市場振興会の理事長、新里俊一さんに話を聞きました。

　「宇宙人は昨年の８月、台風が過ぎた翌日に突然現れたんです」と新里さん。

　「マチグヮーの宇宙人は、通称『ヨコミゾ』と呼ばれています。観光客のヨコミゾさんが第一発見者だったからとか、通りの横溝にはまっていたからとかいわれています」

　以来、宇宙人ヨコミゾはマチグヮーのあちこちに出没するようになったそう。特徴は、悩みをかかえたような独特のポーズだといいます。

　マチグヮーには、ヨコミゾの出現率が高い場所があるというので、案内してもらうと…。

　いました！　パラソル通りの本棚前に、うわさ通り、頭を抱えた悩みのポーズで座っています。

　「ヨコミゾを目撃した人は、自然と同じようなポーズを取ることが多いですね。やってみると『悩みが軽くなるような気がする』と評判ですよ」

　悩みをかかえる宇宙人、ヨコミゾに一目会いたくて、県外から訪れる人も。夏休みには、ヨコミゾを探しにくる子どもたちも多いとか。

　ヨコミゾの目撃情報は、なは市場振興会のツイッターやフェイスブックで発信され、平和通りの「まちぐゎー案内所ゆっくる」では、その日に遭遇確率が高い場所が発表されることもあるそうです。

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　お店やマチグヮーの宣伝に一役買っているなんて、宇宙人もなかなかやりますね。ホームステイ（？）のお礼といったところでしょうか。興味のある人は、ぜひ探しに行ってみてください！