「島ネタCHOSA班」2016年03月10日[No.1611]号
ある日、週刊レキオ編集室に「動物たちをゲストに招いた結婚式に来てみませんか?」とのお誘いが。動物たちが式に参列!? 調査員は、式が行われる沖縄市知花の東南植物楽園に直行しました!
動物たちが結婚式に参列!?
動物たちが結婚式に参列とは、まるでおとぎ話の世界のようです。去る2月27日に行われたこの式は、題して「動物たちとガーデンウェディング 〜ボクの結婚式、大好きな動物たちと一緒にお祝いいたしました〜」。東南植物楽園では、自分らしさを追求したオリジナルウェディングを行うことができるそうで、今回の式は、新郎の玉城常智(つねとも)さん(32)と新婦の麻子さん(26)が大の動物好きなため企画されたとか。一体どんな式になったのでしょうか?
アニマル大集合
式の当日、会場にやってきた調査員。きれいな緑の芝生に覆われた庭に、レースのカーテンが飾られた東屋(あずまや)が。ここで新郎と新婦が愛を誓うのでしょうか。椅子も並び、招待客を待ち構えています。
と、ここで、視界の中に何やらゆっくり動くものが…。「え、岩が動いた?」と思い、目をこすりこすり近づいてみると―。カ、カメさんだー!!
カメといっても、優に体長50㌢はありそうな大きさ。そばにいた飼育員さんに、ケヅメリクガメだと教えてもらいました。
さらに見渡すと、会場には、のんびり草をはむヤギのほか、バスケットやケージに入った多くの動物が集まっていました。ざっと挙げてみると、ウサギ、モルモット、ハツカネズミ、セキセイインコ、コシャモ、バジェットガエル…。珍しいところでは、なんとハリネズミも!
ヤギも門出を祝福
やがて人間の招待客の皆さん約50人も到着し、いよいよ式の開始です。何と新婦はヨナグニウマの「もきち」君に乗って登場! うーん、メルヘン♪
東屋に到着した新郎新婦の2人。「私たちは、夫婦の絆の強い鳥たちのように、家族の絆の強いサルたちのように温かい家庭を築きます」と宣誓。結婚証明書にサインすると、ヤギの「ビーリ」君も「メェ〜」と2人の結婚を祝福しました。
新郎の常智さんは、実は東南植物楽園の学芸部で動物たちの飼育を担当。「日々世話をしている動物たちは、自分にとっては家族。だから動物たちにもぜひ式に出席してもらいたいと思ったんです」と話します。参列した動物たちは、常智さんが日々お世話している動物たちだったのですね。
「彼は動物に対してとても純粋。普通ならしないことでも、動物に対して当然のようにしてあげるんです」と新婦の麻子さん。そんな新郎の純粋さにひかれたと笑います。
埼玉出身の麻子さんも大の動物好き。動物に関わる仕事がしたくて、沖縄にやってきたというほど。6年前、前職の職場で出会った2人は、共に動物好きだったこともあり急接近。3年前、麻子さんが実家の酪農を手伝うため埼玉に戻るという試練もありましたが、常智さんの猛アプローチで麻子さんを再び沖縄へ呼び寄せ、めでたくゴールインの運びとなったそう。
式に出席した子どもたちも笑顔いっぱい。中村佳穂ちゃん(5)は「カメさんがかわいかった」、宮里舜仁(しゅんと)ちゃん(2)は「楽しかった。動物たちにバイバイした」と話してくれました。調査員も、幸せな気分をいっぱいもらった調査でした☆