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[No.1647]

  • (金)

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「島ネタCHOSA班」2016年11月17日[No.1647]号

3D感覚「似顔フィギュア」

 先日、イベントでマエダマサシさんというアーティストが制作した人形を見ました。バスケットボールのスーパースター、マイケル・ジョーダンなどのフィギュアをシューズやタトゥーまで忠実に再現していて、クオリティーの高さにびっくりしました。調査をお願いします。

(トット。さん)

3D感覚「似顔フィギュア」!?

 漫画などのキャラクターを立体的にかたどった人形、フィギュア。そのフィギュアを作るアーティストですか? 一体どんな作品を作っているのか興味津々の調査員。マエダマサシさんの名前をインターネットで調べると、「スタジオガゼロ」という造形ユニットとして活動していることが判明。さっそく工房を訪ねてみました。

かっこかわいく個性表現

 出迎えてくれたのは、「スタジオガゼロ」の真栄田昌司さんと路恵さん夫妻。工房に入ると、目の前には高さ20センチほどのユニークな人形が何体も飾られています。一般人から有名人まで、超リアルにかたどった人形が他とはひと味違う雰囲気を醸し出しています。

 「スタジオガゼロ」は1997年から活動をスタート。以来、似顔フィギュア「ウェルカム・スマイル」を中心に活動を続けています。

 「似顔絵」ならぬ3Dで楽しめる「似顔フィギュア」ですね。

 「もともと東京でカーデザインの専門学校で学んでいたんです」という昌司さん。立体イラストレーターとして知られる佐野文二朗氏や「Dr・スランプ」「ドラゴンボール」などの漫画家、鳥山明氏に影響を受け、趣味でフィギュア制作を始めたといいます。

 転機は、1997年の真栄田さん夫妻の結婚式。「自分たちのフィギュアを作って飾っていたところ、それを見たホテル側から声が掛かり、新郎・新婦をモデルにしたフィギュアの受注制作を始めました」と路恵さん。

 粘土造形・デザインを昌司さん、人形以外の衣装やアクセサリーなどを路恵さんが担当しているそうです。

 「ただの人形にするのではなく、「かっこかわいく」デフォルメ(誇張)した作品がモットー。その人らしさが出るように心掛け1体ずつ手作りで制作しています」と2人は話します。

モデルの取材も

 制作期間はどれぐらいかかるんでしょう。

 「取材込みで2カ月かかります」と昌司さん。

 取材ですか!?

 「お会いできる方には、直接お会いしています。その人の表情や話し方、仕草、声などもイメージづくりの大切な要素です」(昌司さん)

 「新郎・新婦のフィギュアを作る場合、結婚式の打ち合わせ中にお邪魔して、周りから表情を見たり、当日着る衣装なども見せてもらったりしてそれに近づけるようにしています」(路恵さん)

 本人に内緒でプレゼントする場合は写真のみで対応しているそう。それでも、正面写真だけでなく、前後左右、さまざまな角度からの写真の提供を頼んでいるといいます。「写真を撮られる側は、なぜこんな角度から写真を撮るんだろうと怪しむみたいです(笑)」(昌司さん)

 モデルになった人の写真を見せてもらうと、後ろ姿や頭の形、笑うときの筋肉の動きも忠実に再現しています。

 そのほかにも退職記念や、誕生日プレゼント、生年祝いなどの個人依頼から、広告用のフィギュアまでいろいろな作品を作ってきた2人。

 亡くなったおばあちゃんのフィギュアを遺影代わりにみんなで持ちたいという親族から依頼もあったとか。生前の笑顔が立体的によみがえるなんて温かく、すてきなアイデアです。

 本人が好きなアニメのキャラクターの着ぐるみを着せたフィギュアや、好きなアイドルの衣装をコスプレしたフィギュアなど、ユニークな依頼もあったといいます。

 贈る側の思いの詰まった作品。これは、唯一無二のうれしいプレゼントですね。

 オリジナルの作品も作っていきたいという2人から、今後どんなユニークなフィギュアが作り出されるのか楽しみです。



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3D感覚「似顔フィギュア」
真栄田昌司さんと路恵さん
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真栄田さんの妹夫妻の結婚式のために制作した作品。ネックレスの細かさは芸術技!
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真栄田さんが祖父母の米寿祝いに作った作品。いい笑顔!
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米プロバスケットボールNBAのマイケル・ジョーダンとデニス・ロッドマン。シューズやタトゥーも再現
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