「島ネタCHOSA班」2017年02月16日[No.1660]号
宜野湾市内を車で走っていたら、「ドライブスルーやってます。」という焼き鳥屋の看板を見かけました。車に乗ったまま買えるなら食べてみたいので、詳しく調べてもらえませんか? 味も知りたいです。
(北谷町 鳥こっこさん)
ドライブスルーの焼き鳥屋!?
焼き鳥専門のドライブスルーがあったら、びっくり! そしてうれしいですね。晩ご飯のおかずに、家飲みビールのつまみにと、帰宅時に利用する人が多いのではないでしょうか。
情報収集したところ、宜野湾市長田の老舗ライブハウス「ヒューマンステージ」に関係していると判明。早速向かいました。
国道330号の長田交差点近く、普天間から那覇向けに車を走らせていると、看板が目に入りましたよ。煙と共においしそうな匂いが立ち込めていて、食欲をそそります。車を停め、屋台で焼き鳥を焼いている男性に声をかけました。
車から降りずに買える!
「店名は『幻の焼鳥』。2013年7月にオープンしました。おかげさまでお客さまが増え、アルバイトスタッフを雇うことにしました。その機会に、構想を練っていたドライブスルーを始めたんですよ」
オーナーの赤嶺雄一さんに案内されるがままに、ドライブスルーのカウンターへ。4本入り500円の「焼鳥」と、8本入り1000円の「串盛」がパックに入って並んでいました。
「このカウンターに車を横付けできるので、お客さまは車から降りずに購入できます。主婦から年配の方まで、いろんな方が来てくださいます」と教えてくれたのは、笑顔がキュートなバイトスタッフの崎山理沙さん。大学のジャズサークルに所属している崎山さんは、練習のためヒューマンステージのスタジオに通う縁でバイトを開始。「おいしくて大好き!」とここの焼き鳥のファンでもあるそうです。
ドライブスルーを始めてまだ3カ月だそうですが、他にない販売方法は好評で、常連客が増えているとのこと。屋台スタイルも継続中で種類や本数を選びたい人、焼きたてを食べたい人には好評です。
焼き鳥と音楽が合体!?
オープンから3年半で人気店に成長させ、ドライブスルーという斬新な販売方法を始めた赤嶺さん。
「塩とたれの”いいとこ取り“した味付けにこだわり、日替わりで9〜10種類を提供中です。売り切れ次第営業終了なので、『食べたくてもなかなか買えない』とうわさになってほしくて、『幻の焼鳥』と名付けました。売れる本数は1日100〜200本。ヒューマンステージでライブ開催時は、多くて500本くらい売れます」
ライブを見ながら焼き鳥が食べたいという観客のために、出入りを自由にしているそうです。アイデアマンの赤嶺さんの話を聞くと楽しいなと思う中、気になったのがBGM。テクノ風の音にのって「つくね」とか、「レバー」といった歌声が流れているのですが…!?
「僕が作った曲です。手羽先やボンジリなど他の部位の曲も作って、焼き鳥文化を広めたい。10曲程度完成したら、『串盛り』というタイトルでアルバムを発表します!」
なんと赤嶺さんはミュージシャン。パンクバンド「少年レジスタンス」のメンバーで、現在は「幻の焼き職人」という名前で音楽活動をしています。仲間を集め、「幻の焼鳥バンド」として演奏する機会もあるそうですよ。
「月に1〜2回、『幻の宴』という音楽と焼き鳥のコラボイベントを開催中です。演奏の合い間に、焼き鳥早食い大会などのゲームをして盛り上がっています! 出演ミュージシャンを随時募集中です」
焼き鳥と音楽のリンクは、赤嶺さんにしかできない活動ですね。今後の活躍が楽しみです。
調査中も常連と思われる男性やお母さんと小学生の男の子、学生…さまざまな人が次々訪れ、焼き鳥を買っていました。 どれどれ最後に味見と、焼き鳥を手に取った調査員は1個ずつが大きいことに驚きました。口に入れると、外パリパリで中はジューシー、鶏のうま味たっぷりです。お世辞抜きで本当においしい! 「幻の焼鳥〜♪」という歌声を聞きながら、幸せ気分をかみしめた調査員でした。