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[No.1676]

  • (金)

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「島ネタCHOSA班」2017年06月08日[No.1676]号

ハート形のゴーヤー

 先日ホームセンターの植物コーナーでハート形の実が成るというゴーヤーの苗を見ました。どんな実が成るのか、どんな味がするのが、興味津々です。ぜひ調べてください。

(浦添市 ゴーヤ部長さん)

ハート形のゴーヤー!?

 ゴーヤーといえば、細長いものしか見たことのない調査員。ハート形のゴーヤーとは、初耳です。これは、調査に行くしかないでしょう!

 依頼主さんの情報をもとに、販売元と思われる「わかば種苗店」に電話をすると、「確かに取り扱っています」との回答が。さっそく、話を聞きに同種苗店に向かいました。

 出迎えてくれたのは代表取締役の照屋幸勇さんと営業部の照屋清司さん。わかば種苗店は今年創業65年を迎える種苗会社で、幸勇さんが2代目として先代から引き継いだそう。主にゴーヤーやヘチマ、パパイアなど沖縄野菜の種や苗を中心に県内外に販売。野菜の種だけでも1000種以上を取り扱っているといいます。

丸いゴーヤーからヒント

 ハート形のゴーヤーの存在は今回初めて聞いたのですが、いつから販売を始めたのでしょうか。

 「品種登録名は『ラブグリーン』といい、今年の春ごろから販売しています」と清司さん。

 今年世に出たばかりだったのですね。どうりで、見たことがなかったはずです。収穫した実の写真を見せてもらうと、確かに真ん中がくぼんでいてハートに見えます。サイズも手のひらサイズでかわいいです。

 どんなきっかけで、商品化に至ったのでしょうか。

 「面白いゴーヤーを求めていたときに、海外出張に行った社員が丸いゴーヤーに出合ったのがきっかけです。社内でハート形に形を変えたら面白いという意見が出て、県外のメーカーに品種の開発を依頼しました」と幸勇さん。元の種に他の品種を掛け合わせていき、出来上がるまで3、4年かかったそうです。

 野菜を見てそういう発想が生まれるとは、みなさん想像力が豊かですね。「今までなかったもの、変わったのをやらないと面白くない」という信念の下に活動している同社。他にも、45センチもあるというジャンボゴーヤーなど、ユニークな商品を取り扱っています。

ゴーヤー離れ解消したい

 もともと子どもたちの野菜離れを危惧していたという2人。

 「ゴーヤーはビタミンCなど栄養成分が豊富。苦いからおいしくないとゴーヤー嫌いな子どもが多いので、家庭でゴーヤー栽培ができるような環境づくりに貢献し、野菜文化を取り戻したいと思っています」と幸勇さん。

 こんなゴーヤーだったら子どもたちも育てるのが楽しいはずです。「ラブグリーン」には、形以外の特徴はありますか?

 「節成(ふしなり)性といって、節々に実が成り、生育旺盛で、収穫量も期待できます。従来のゴーヤーより苦味が少ないのも特徴で、天ぷらはもちろん、サラダでも楽しめますよ」と清司さん。

 また、ラブグリーンはF1品種(一代交配種)といい、収穫は一代限りで終わるそうですが、形や大きさが一定にそろうように改良されていて、安定した質の良い実が成るのだそうです。

 育て方は、普通のゴーヤーと一緒で難しくないといいますが、うまく育てるコツは?

 「通常は昆虫が花粉を運び受粉してくれるのですが、環境によってはそれが難しくなります。おしべの花を取ってその花粉をめしべにつけてあげると確実に実が成り、収穫が楽しめますよ」と幸勇さん。

 現在、苗はわかば種苗店や、ホームセンター、JA(農協)などで手に入るそうですが、今年はすでに収穫時期に入っているので、来年春に苗を手に入れて育て始めるのがおすすめとのことです。

 他にもユニークな形の野菜を開発中だというわかば種苗店。今後どんな形の野菜が世に出てくるのか楽しみです。





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ハート形のゴーヤー
照屋幸勇代表(左)と照屋清司さん
ハート形のゴーヤー
こちらが「ラブグリーン」。手のひらサイズでかわいい!
ハート形のゴーヤー
長さ約45センチと超大型のジャンボゴーヤー(右)。普通のゴーヤーの2倍以上はあります
ハート形のゴーヤー
100時間をかけ制作した、最新作「ホワイトエンジェル」
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