「島ネタCHOSA班」2017年06月29日[No.1679]号
先日、夜に商店街を歩いていたら派手な衣装を着て「◯◯とかけて◯◯と解く。その心は……」という「なぞかけ」を披露をしている男性がいました。一体何者なのでしょうか?
(那覇市・40代女性 風呂上がりマダムさん)
沖縄に「なぞかけ名人」がいる!?
依頼主のはがきから、その人物は那覇市牧志のえびす横丁にいたとのこと。
調べたところ、男性の名は「ケーシー高飛車」さん。毎週「えびす夜市」というイベントでなぞかけを披露しているようです。調査員は、ケーシー高飛車さんに直撃インタビューを試みました!
ケーシー高飛車さん
お会いしたケーシー高飛車さんに、まずはなぞかけを実演していただくことに。週刊レキオとかけまして……?
「灰皿と解きます。その心は…吸い終わったら出てきます」
なるほど、確かにレキオは「吸い」=「水曜」が終わったら発行されます。
さすが! と感心する調査員に、ケーシー高飛車さんは、湯水のように次々と同じお題でなぞかけを解いていきます。
「毎日のジョギングと解きます。その心は…しゅうかんで楽しみです」(レキオ=週刊、ジョギング=習慣)
「桃太郎と解きます。その心は…きじが必要です」(レキオ=記事、桃太郎=キジ)」
そのペースは、なんと10秒に1本ペース!
なぞかけのひらめき方
―どんなお題でも瞬時になぞかけを完成させていますが、頭の中はどういう組み立てになっているのでしょう?
例えば「コーヒー」というお題をもらったら、関連ワードを出していきます。「豆」「挽(ひ)く」、商品名の「BOSS」などですね。
発想方法にはパターンがありまして、まずは「同音異義語」です。「挽く」から「弾く」の同音異義語を導き出して、弾くに関連するワード「楽器」を組み合わせれば、「コーヒーと掛けまして楽器と解きます、その心は……。どちらもひいて良さが出ます」というなぞかけができますよね。
あとは「連想の組み合わせ」です。「コーヒー」から「BOSS」と連想できたら、さらに発想を飛ばします。ボスのイメージのある「石原裕次郎さん」を導けば、「コーヒーと掛けまして石原裕次郎と解きます、その心は……。どちらもボスが優秀でしょう」と作ることができます。
―「なぞかけ」を始めたきっかけは?
昔、毎週聴いていたラジオ番組で、なぞかけのコーナーがあったんです。そこで結構採用してもらって、これを皮切りにいろんなラジオ番組になぞかけで投稿を送り始めたんです。
─表に出て活動を始めたのはいつからですか?
2012年からですね。ネット生配信で、ユーザーからもらったお題に答え続けるという番組を始めたのが最初です。この番組は去年までやっていました。
同時に、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)で毎日コツコツと「今日のなぞかけ」を披露していたら、いろんな方とつながっていきました。
次第に客前にも出ていくようになりまして、今のメインの活動としては、毎週日曜日のえびす夜市での路上なぞかけ。そして毎週土曜日には、那覇市平和通りの大衆劇場「ひやみかちマチグヮー館」でステージに立っています。こちらでは、毒舌を交えた漫談にも挑戦しています。
―最後に、芸名の由来は?
本名が「高嶺」と言うので、学生の頃のあだ名が、漫談家の「ケーシー高峰」さん由来で「ケーシー」だったんです。そこからさらにもじって「高飛車」をくっ付けました。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ニュアンスが豊富な日本語だからこそ、なぞかけを楽しむことができると思うんです。そういう意味でも、お子さんやお年寄りを対象にした『脳活教室』なども開催したいですね」と今後の展開に意欲を見せるケーシー高飛車さん。 生でケーシー高飛車さんのなぞかけ芸を見たい方は、毎週土曜日14時〜15時「ひやみかちマチグヮー館」、毎週日曜夜「えびす夜市」に足を運んでみてくださいね!