「島ネタCHOSA班」2018年01月04日[No.1706]号
昨年11月16日付のレキオ「あまくま情報局」のページで、気になる案内を発見しました。沢田研二さんが好きすぎて、50周年記念LIVEを勝手に祝う「人間50年ジュリー祭り」を開催していた人です。私も古くからの熱烈ジュリーファンなので気になります!!
(南城市・50代男性 勝手にしやがりますさん)
ジュリーファンが県内で祭り!?
まさかあまくま情報局の内容から調査依頼が来るとは(笑)。で、さっそく主催者と連絡を取り、インタビューを申し込んでみました。
当銘由亮さんが主催
快く応じて下さったのは、当銘由亮(よしあき)さん。イベントを主催するだけあって大のジュリー(沢田研二)ファン。その出会いを聞いてみました。
「ジュリーファンになったのは小学生の時の『ザ・ベストテン』ですね。当時はトシちゃんやマッチが全盛だったんですけど、よりミュージシャンらしくてファッショナブルなジュリーに惚(ほ)れまして。『若いもんにはまだ負けねぇ!』みたいな気概も好きでしたね」
小学生の時からジュリーにどっぷりだったんですね。
「それから学校の休み時間や行事で歌ったり、中学の頃にはオーディションに応募したりして……。合格したら小泉今日子と同期の予定だったんですけど、書類で落ちまして(笑)」
先日のファンイベントはどうでしたか?
「とっても楽しかったですよ! 9曲披露しました。特に僕がジュリーのモノマネをするわけでもなく、ただただカラオケで歌うだけなんですけど、みなさんジュリーが好きなんですね、一緒に振りを踊ったりして盛り上がりました」
名役者の新たな挑戦
さて、当銘由亮さんの名前を聞いてピンと来た読者も多いのではないでしょうか。実は当銘さん、ウチナー芝居の第一線の役者さんなんです。
「実家が三線店を営んでいる影響から、幼稚園の頃から琉舞を習っていたんです。中高生の時に一度その道を離れたんですが、県立芸大で組踊を始め、20代半ばでウチナー芝居の道を志しました」
国立劇場おきなわなどで、古典芸能を演じることはもちろん、自分だからこそできる表現を追求する求道者でもある当銘さん。2013年から、自分の表現を集約した舞台「かぎやで風ダンディ」を主宰しており、芝居・舞踊・講談・三線・琉球箏曲・歌・脚本・演出など、ほとんどを自身で手掛けています。
「ウチナー芝居は、元々はテレビも映画も無い時代の”エンターテインメント“だったわけで、制約を掛ける理由はないはずなんです」
実際に当銘さんは、琉球講談をチャペルの前で話すなど、積極的に新しい演出を取り入れ舞台を創作しています。
「主宰舞台の『かぎやで風ダンディ』というタイトル、ジュリーの曲『カサブランカ・ダンディ』に響きが似ていませんか? この曲も舞台で歌いますし、ストーリーもこの歌詞の世界観を重ね合わせていく構成になっています。先日開催した『人間50年ジュリー祭り』は、その中から演目を抜き出したような感じなんです」
たくさんある当銘さんのエッセンスの中の一つだったわけですね。
「若い時には業界を担わないといけない、というような使命感が多少あったのですが、後進が育って来てからは、そろそろ自分の好きなこともやって良いかなという気持ちになりまして。こんなにジュリーファンが楽しいならもっと早くに企画を実現させるべきでした!」
その他にも、沖縄県しまくとぅば普及活動の講師を務めるなど、ハイパーマルチに活躍する当銘さん。話を聞けば聞くほど、「先入観に捕らわれずに殻をやぶろうぜ!」というエネルギーをもらえました。
調査員も頑張るぞ!!
当銘由亮琉球芸能研究所
☎090─1660─3217