「島ネタCHOSA班」2018年05月17日[No.1725]号
毎号のレキオでおなじみのこのページ。でも、タイトルがいつもと少し違うことにお気付きでしょうか。今回お届けするのは、「島ネタCHOSA班」ならぬ「雨の日CHOSA班」。梅雨時のジメジメを解消し、少しでも快適に過ごすためにはどうすれば─!? 専門家のアドバイスを求め、調査員が走り回ります!
梅雨のお洗濯、コツは!?
さて、梅雨時のお悩みナンバーワンといえば、何といっても「お洗濯」。雨続きで外に干せず、仕方なく部屋干ししてもなかなか乾かないし、おまけに洗濯物からイヤ〜なニオイが……。ぜひ何とかしたいところです。
汚れ落としてよく乾かす
モチはモチ屋という言葉があるように、お洗濯のことはやはりお洗濯のプロに聞くのが一番! というわけで、調査員が向かったのは、豊見城市高嶺の「日琉舎ランドリー」。40年以上にわたり営業を続ける老舗のクリーニング店です。
柔和な笑顔で出迎えてくれたのは、宜保直樹さん。さっそくですが、梅雨時のお洗濯のポイントは?
「ズバリ『汚れをしっかり落として除菌、短い時間で乾かす』です」と即答する宜保さん。ニオイの原因となるモクラセラ菌は、ぬれている状態で繁殖。汚れや洗剤もエサになるので、きちんと落とすことが重要になるのだとか。
このポイントにそって、宜保さんは次の4点をアドバイスしてくれました。
①洗濯物を洗濯槽にためない。洗濯後は換気をよくするためフタを開けておく。
②お湯で洗浄力アップ。
水をため、途中バケツで風呂場からお湯を注ぐ。(残り湯を洗いに使うのはOKですが、すすぎには逆に汚してしまうためNG)
③多めに洗剤を入れるのはNG。
泡が立ちすぎて洗う力が弱くなり、溶けきれなかった洗剤が雑菌やカビの原因となり、ニオイの元に。
④粉末の酸素系漂白剤で除菌・消臭効果をプラス。
毎日の洗濯で、洗剤と一緒に使うだけで除菌・消臭に効果あり。(汗をかいた肌着や靴下など、強烈なニオイがしみこんだ洗濯物は、40℃ぐらいのお湯に漂白剤を溶かし、20分ほどつけおきするのがオススメ)
「衣類のニオイを消す裏技として、洗濯物がぬれた状態で、ニオイのある部分にアイロンを当て、熱で殺菌消毒するという方法もありますよ」
これも使えそうなテクニックです!
「風」と「干し方」を意識
お次は、洗濯物の効率のよい乾かし方。「こちらは『風』と『干し方』がポイントになります」と宜保さんは強調します。
まずは「風」。宜保さんいわく、「除湿機、扇風機、換気扇などを使って、風の流れを作ると、より早く水分が蒸発します」。なるほど、お部屋の中で人工的に空気の循環を作り出すのですね。
「浴室は湿気がたまりやすいため、乾燥しやすい設計になっています。浴室も活用してください。古い新聞紙を下に敷くのも効果がありますよ」
新聞紙が湿気を吸収してくれるというわけですね。ただし、湿った新聞紙は菌が増殖し逆効果。使い回しは避けたほうが賢明とのこと。
続いて「干し方」。「なるべく衣類に風が通るように干すことが大切です少し工夫するだけで大違いですよ」と宜保さんは話します。
「大きな洗濯物やバスタオル、長袖シャツはM字に干します(図1、2参照)。パンツやスカートは裏返して筒干しに(図3参照)。また、長いもの、短いもの、厚手、薄手の洗濯物を交互に干し、すき間を作るのもコツですね(図4参照)」
ここで、実際に宜保さんに干し方のお手本を見せてもらった調査員。すると、洗濯物をより効率的に乾かすためのある工夫がなされていました!
「衣類の前と後ろの布地がくっついていると、どうしても乾きが遅くなります。針金ハンガーをうまく活用すれば、布地のすき間をあける干し方ができますよ」
後編 (3面からの続き)
お洗濯のプロから、針金ハンガーを活用した洗濯物の干し方を伝授され、勢いづく調査員。その足で、梅雨時の寝具の扱い方や、県産のニンジン葉エキスを活用してカビを防ぐスプレーについても調べてきました。
「洗濯物を干す時、衣類の前と後ろの布地がくっついていると、乾きが遅くなります。これを防ぐには、針金ハンガーをうまく使うといいですよ」とお洗濯のプロ・宜保直樹さん。
「例えばシャツを普通に針金ハンガーに干すと、どうしても前と後ろの布地がぺたっとくっついてしまい、すき間ができませんよね。でも、こうして針金ハンガーを折り曲げれば…」
あれれ、そんなことして大丈夫なんですか?
「まあ、見ていてください。こうすれば、ちゃんとすき間ができるでしょう?」
あっ、本当だ! なるほど、この発想は思いつきませんでした!! (左の図を参照)
数々のテクニックを伝授され、ホクホクと日琉舎ランドリーを後にした調査員でした。
梅雨時もスッキリ快眠
次に調査員が向かったのは、那覇市古島のインテリアショップ「マックスプラス」。ムシムシする梅雨時の夜、快眠を得るアドバイスを得ようと、睡眠改善インストラクターの資格を持つ同店のバイヤー・西平崇志さんを訪ねました。
「湿気が多く寝苦しいと、深い睡眠に入るまで時間がかかることがあります」と西平さん。寝具の湿気対策を意識することで、質のよい睡眠が得られるそう。
「家庭用の布団乾燥機を活用するといいですが、ない場合には、30分でも1時間でも晴れ間を狙って寝具を干すのがオススメです。枕も干したほうがいいですよ」
えっ、枕もですか?
「枕専用のハンガーを利用すると便利です。丸ごと洗える枕も人気ですよ」
へえ、最近はいろいろあるんですねぇ。
「メッシュ素材の枕やマットレス、敷きパッドも流行しています。通気性がよく湿気がたまりにくいのが特徴で、サラッと快適です」。ふむふむ、そんな便利な素材が!
「湿気は、床とマットレスの間にたまります。マットレスの下にスノコを敷くのもいいですね」
西平さん、ありがとうございました!自然の力でカビ予防
「洋服や寝具をきれいにしても、まだなんとなくカビ臭いことってありませんか? これは、クローゼットや押し入れにはびこっているカビの胞子が原因です」
こう話すのは、那覇市古島に事務所を構える「有限会社エバグリーン」の企画部長、大山盛嗣さん。
「じつは、カビの繁殖を抑える成分が多く含まれる県産の野菜があるんです」
その野菜とは、なんとニンジン。同社は、県産のニンジンの葉に、テルペン類という優れた抗菌作用を持つ成分が大量に含まれていることを発見。この成分を活用し、カビを防ぐスプレー「カビノンノン」の開発に成功したそう。
「沖縄で昔から防腐効果が知られる月桃、防虫・防カビ効果が知られるクスノキのエキスも配合しています。自然成分の働きだけでクローゼットや押し入れのカビの発生を防いでくれますよ」
なるほど、お子さんやペットのいる場合にも安心ですね。
これで今年の梅雨対策はバッチリ? 梅雨、どんと来ーい!
日琉舎ランドリー
☎098(850)1729
マックスプラス古島店
☎098(887)0088
有限会社エバグリーン
☎098(886)5656
http://www.health-c.jp