「島ネタCHOSA班」2019年11月07日[No.1801]号
先日仕事からの帰り道、電飾でピカピカ光る看板を背負って歩いている金髪の男性を目撃しました。そのことを友人に話したら「私も見たことある!」と反応が。どうやらあちこちに現れるようですが、一体何者なのでしょうか。調べてください!
(浦添市 フラッシュ・前川・ゴードン)
各地に出没?! 電飾看板おじさん!?
電飾を背負った男性…。週刊レキオ編集室はその正体をすでにつかんでいますよ。その人物はずばり「ナオキ屋」さん! 読谷村出身のミュージシャンです。先月24日付の琉球新報本誌にも取材記事が組まれていた他、過去にはレキオ内で連載していたこともあるので、ご存知の読者の方も多いのではないでしょうか?
電飾看板は、11月30日(土)に行われるライブの宣伝のために作成して各地を練り歩いているようです。早速本人に連絡を取ってみると、「一緒に歩きましょう!」との返答が。これは楽しそうな予感。
一緒に歩いてみた
調査当日の夕方、那覇市おもろまちの集合場所に金髪にサングラス、半ズボンといういでたちの男性がやってきました。ナオキ屋さんご本人です。手には、ギターケースを利用した電飾看板を2本持っています。
電飾看板を背負った宣伝活動を今年9月から始めたというナオキ屋さん。ミュージックタウン音市場という県内有数のライブハウスでソロライブを開催するため、なるべくお金のかからない宣伝方法を考え、たどり着いたのが、電飾看板を背負うことだったそう。帰宅時間帯の道路沿いや、各地のお祭り会場など人通りの多い場所を練り歩いているそうです。調査員が動向した日は偶然にも40日目の節目。いつもより長い距離を歩く方針となりました。那覇市をおもろまちから、国際通り、のうれんプラザ、浮島通り、松山、その後久米で折り返し、国道58号から再びおもろまちへと戻るコースです。
この日は宜野湾市にあるギャラリー「PIN-UP(ピンナップ)」のオーナー、許田盛哉さんも応援に駆けつけ看板を背負いました。おもろまちをスタートした際はまだ日没前でしたが、歩くうちに日が落ちてくると、カラフルに点滅する二人の看板が目立ち始めます。
「電飾を背負った中年男性は不審者扱いされる可能性が高いので(笑)、振る舞いに気を使ったり、交通ルールはきちんと守るようにしています」と話すナオキ屋さん。ユニークな宣伝活動ですが、マナーにも気を使いながら行っているそうです。
街の人々が協力
国際通りからアーケードの商店街に入っていくと、街にいる人々がナオキ屋さんに話しかけてくるようになりました。「何してる人ね〜?」と熱心に尋ねるおばあちゃんや、信号待ちのバイクから応援してくれる人も。電飾看板の効果大です。
「一度道端で歩いているのを見かけたことがあります!」と話しかけてきたのは、居酒屋の開店準備をしていた女性。宣伝活動をしていると分かると、ライブのチラシをお店に置いてくれることになりました。その後も、アジアン雑貨店やコーヒースタンドなど、初めて行ったお店の方々がSNSでの情報発信に協力してくれました。電飾看板を背負うというアイデアと、自分の足を使って宣伝をする、という方法に共感をしてくれる人は少なくないようです。
おそらく誰もやったことがない方法でライブの告知を続けるナオキ屋さん。ミュージックタウンで行われるライブも、誰も見たことがないような内容になるはず。電飾看板を見た人も見ていない人も、ロックな精神あふれるライブに足を運んでみてください。