「島ネタCHOSA班」2019年12月19日[No.1807]号
先日遊びに行った雑貨屋さんで、ダンボールを再利用したかわいいノートを発見しましたよ。とっても環境への配慮がされている商品なのでは? と思うのですが、どうやって作っているのでしょう。調べてみてください!
(那覇市 空き箱モノレール)
人の手で作るリサイクル商品!rubodan(ルボダーン)
ダンボールを再利用したリサイクル商品! 県内の企業が使用した後のダンボールから作られる「rubodan」(ルボダーン)のことですね。「オリオンビール」、「南都酒造所」、「チューリップ」そして「ブルーシール」といった企業と提携し、ダンボール箱を確保。企業ごとに特色のある箱のデザインを生かしながら、ノートの他にもレターセットやステッカーを作成しているブランドです。
調査員が代表者の儀間朝龍(ぎま・ともたつ)さんに連絡を取ってみたところ、ルボダーンの製作現場を見学させていただくことになりました!
一つ一つを手作業で
調査員が見学に訪れたのは、那覇市にある「公益社団法人 障がい者活動支援センター泉崎」。儀間さんによるとルボダーンは現在県内3カ所の就労支援施設などの作業所で製造を委託しているそう。「支援センター泉崎」では、ブルーシール本社と提携し、アイスクリームなどの輸送用の箱を使った製品作りを行っています。この日は利用者の一人、前田幸一さんが、ルボダーンのノート作りの工程を説明してくれました。
開いたダンボール箱を水で濡らし、ブルーシールのロゴや図柄の入った表面部分をはがす。はがした部分を乾かしたら、製作するノートの寸法に紙を断裁していく…。ルボダーンに関する作業を始めて約1年になるという前田さん。てきぱきと作業を進めていきます。「ノートの表紙になる部分を裁断するときは、見栄えの良い場所に図柄が来るよう気を使います」とコツも説明してくれました。
その後もノートを綴じる際には、購入した人がケガをしないようホッチキスの針をきれいに潰す。製本したノートは閉じた際にも美しく見えるよう端の部分を切りそろえるなど、前田さんは丁寧な製品作りに余念がありません。近くで見ていた儀間さんも「僕より上手!」と驚いています。
人にも地球にも優しい
作業に熟練している前田さんは、全行程を一人でこなしてしまいましたが、「支援センター泉崎」では利用者ごとのペース、得意な作業を大事にしているそう。断裁のみ、包装のみなど、特定の工程だけ行う方もおり、道具の使い方なども一人一人の工夫ややり易さを尊重しています。作業を見守る指導員の新垣仁貴(しんがき・よしき)さんは「こんな風にしなさい、と決まったことは言わないんです」と話します。近くでステッカー作りに励んでいた別の利用者の男性も「他の利用者さんの手も借りながら、商品を形にしているんですよ」と教えてくれました。
どんなに環境に配慮した製品であっても、製造方法が特殊であったり、人々の手に届きにくいものであれば、その効果はわずかかもしれません。ルボダーンを開発した儀間さんは、特別な道具を使わず、できるだけ多くの人が作業に関われる、という点を大事にしました。人と地球、両方に優しい製品を目指したのですね。
県民になじみ深い企業とコラボし、見た目もかわいいルボダーンの商品たち。クリスマスプレゼントにいかがでしょう!
rubodan主な取り扱い店舗
D&D DEPARTMENT
宜野湾市新城2-39-8
☎︎098-894-2112
Proots– okinawa local goods store -
浦添市港川2-16-7
☎︎098-955-9887