沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。



[No.1917]

  • (金)

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「島ネタCHOSA班」2022年02月03日[No.1917]号



 最近、沖縄市の「ミュージックタウン音市場」が面白いと聞きました。詳しく調べてくれませんか?

(40代・ジョーYKさん)

ミュージックタウン、日々進化中!?

 「ミュージックタウン音市場(以下、音市場)」はよくライブが行われる沖縄市の施設。最大スタンディング1100人収容の多目的ホール、半屋外の音楽広場、音楽スタジオなどが入る複合型音楽施設です。

 公式情報を見ると、近々のライブ情報や上映中の映画情報、講演情報などがぎっしり。調査員が目を光らせたのは、①映画を見ることができるライブ会場②音楽スタジオ③駐車場が6時間無料ということ。これは何だか面白い。

迫力の映画上映

 とある金曜の午後、音市場の事務所を訪れると、館長の野田隆司さんが「うちの映画の音響は、ライブの機材をそのまま使っているので迫力あるかもしれませんね」と調査員を快く迎えてくれました。

 映画を上映しているのは3Fの多目的ホール。上映時の客席は約20席。「映画は、音楽などのイベントの直前まで上映できるし、ホールが空いているときに朝から晩まで365日流せる。ライブがない時も常に稼働を上げていたいです」と野田さん。

 上映するのは、音楽映画や音楽をテーマにしたクオリティー高い映画。上映期間は約2〜3週間と長めで、客層は30〜40代以上や高齢の方が多いそう。野田さんは「ウチはあまり派手なものを上映しないからかも」と話すものの、作品によって客層が異なるといいます。駐車場が「6時間無料」になったため、最近、那覇市から多く人が来るようになっているとか。

 「映画やライブ、イベントの前後にコザのまち歩きや食事、ショッピングも併せて楽しんでいただくことで、地域への波及効果を出していきたい」と野田さん。音市場だけでなくコザ全体を盛り上げたいという思い、何だかカッコいい!

沖縄音楽は揺るぎない

 次はスタジオ。公式情報を見ると、現在利用できるスタジオは2つ。室内の広さは約32㎡と約36・5㎡で、鏡張りのスタジオも。利用可能時間は10〜24時と長く「ウチのような大きめなリハーサルスタジオって、県内ではなかなか少ないと思います」と野田さんは話します。

 驚くのは、ミュージシャン支援も行っていること。

 海外展開を考える沖縄のミュージシャンなどのプロモーションを中心とした「Music Lane Okinawa」というサイトを運営し、アーティストが無料登録できるアーティストページのほか、沖縄音楽を中心に主にアジア圏の音楽情報等を発信。事務局で英訳サービスなども手厚く行います。

 「今まで30カ国訪れて、私自身30年近くイベントをやってきましたが、沖縄の音楽は歴史が長くて土俵がある。何があっても何が乗っかかってきても対応できるパワーがあります。時代の波はありますが、どんな波がきても揺るがないのが沖縄のエンタメの強さ。沖縄はマネジメント人材が少ない。新しい技術を更新しながら新しいマネジメントや仕組みを取り入れる意味でもっと外に目を向けていきたいですよね」と意気込みます。

* * *

 余談ですが、調査員は仕事の休日に「映画とまちあるきと駐車場6時間」の体験を実際にしてみました。やはりライブ会場で見る映画のサウンドの迫力はスゴかったし、「まち歩き」も楽しかった。ガチマヤーの調査員は3件も飲食店をハシゴし、地図を手にせず行ったことがない道を散策し、大満足で帰途に就いたのでした。



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ミュージックタウン、日々進化中!?
野田隆司さん
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胡屋十字路に位置する分かりやすい立地
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ライブ会場が映画館に
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ダンスチームに人気な鏡張りスタジオ
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たまにはコザのまち歩き♪
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