「島ネタCHOSA班」2023年06月22日[No.1989]号
沖縄って、中高年メンバーが結成する「おやじバンド」多くないですか? 盛り上がっているみたいなので、調査してくれませんか~?
(那覇市 ねっしー)
沖縄は「おやじバンド」がアツい!?
ではさっそく現場へ! おや じバンドが多数出演するライ ブバー「GARAGE BAR JJ」(宜野湾市)に行くと、お やじバンド「MTV(エムティ ービー)」がステージに登場。 店内を見渡すと、 50 代らしき 男性客が多く見えます。バン ドメンバーが 80 年代の洋楽を 中心にライブを進行すると、 客も音楽に合わせてダンス。
同バンドは、バンドリーダー の大城善寛さんが中学生の時 に見ていた音楽番組にあこが れて命名。「あい! 昔こんな音 楽があったよね」と反応する お客さんの笑顔を見るのが楽 しいといいます。
老舗ライブハウスの「Live Station G7」(那覇市) では、伊江島在住のメンバー がそろうバンド「REVOLV ER(リボルバー)」が出演。出 演者は全員男性。黒ジャケッ トと赤カラーに身を包み、出 演者自ら踊りながら楽しそう にロックンロール。客も曲に 合わせてタオルを振ります。 ボーカル&ギター担当の長嶺 篤さんは「ウチのバンドは『家 族優先』。家族行事等でメンバ ーが少なかったら、少ないな りに音楽を工夫して演奏しま す」と教えてくれました。
お客の1人・坂本裕介さん (群馬県)は、「音楽を聞くと元 気をもらえる。毎日どこかで 生の音楽が聞けるほど音楽が 根付いているのは、沖縄ぐら いじゃないかなぁ」とほほ笑 みます。
人生の潤滑油
もう少し当事者たちの話を 聞いてみます。集まってくれ たのは、おやじバンド「GYM M(ジム)」、「ウルマニアン」、 「edgeCT(エジェクト)」 の皆さん。
「僕は高校時代に忌野清志郎 のコピーバンドをやっていま してね、 30 代になって同級生 たちと一緒にバンドをつくり ました。」(GYMM・我喜屋訓 さん)。「僕は音楽もバンドも やったことなかったけど、那 覇まつりのカラオケグランプ リに出たら、バンドに誘われ たんです」(同・宮城秀喜さん)。
「ウルマニアン」は、小学校 1年生からの同級生と職場で 再会したのをきっかけに発足。 「飲み屋でブルーハーツ歌った ら、女の子にモテモテだった んです(笑)。それで『バンド でやらないか?』と」(平良司 さん)。「子育てに仕事、音楽と それぞれ楽しめる場所があっ て幸せ。いい人生の潤滑油に なっている」(同・伊波常之さ ん)。
ジャパニーズロックを奏で る「edgeCT」のボーカル・ 金城盛信さんは、「タバコを吸 い酒を飲んで声を張り上げな がらブルースを歌っていた時 期もありましたが、今はJロ ック。邦楽は緊張する。歌詞 間違えたらすぐバレる(笑)」 と話します。「大人になると 新しい出会いは少なくなるけ ど、音楽は出合いがあるから 楽しい。やめられないね〜」(同・ 安谷屋均さん)。
家庭や仕事とも両立
「西原グリーンセンター」次 長で「TSUTAYA壺川店」 を運営する我喜屋訓さんは、 「私が『おやじバンド』の言葉 を認識したのはテレビ番組。 子育てが一段落したおやじ世 代の皆さんが、うまい具合に 家庭と仕事と両立して楽しん でいますね。私も趣味でおや じバンドでギター弾くように なって、 10 倍ぐらい知り合い が増えました(笑)」と話しま す。
「高良楽器店」社長の高良博 さんは「若い多感な頃にバン ドをやっていた人たちが、今 おやじバンドとして活躍して いると思います。県内だけで も100組ぐらいバンドがあ るんじゃないかなぁ。皆さん 健康でずっと音楽を続けてほ しいですね」と話してくれま した。
音楽に魅了されたおやじた ちが情熱を傾ける「おやじバ ンド」。きっと今宵(こよい) もアツい!
イベント情報
15 th OYAJI LOVEROCK FESTIVAL2023
10月28日(土)・29日(日)
場所:波の上うみそら公園
※GYMM他多数のおやじバンドが出演