「ぐるぐるグルメ」2019年08月15日[No.1789]号
つばめ 御茶屋御殿(ウチャヤウドゥン) 那覇市安里
(2019年08月15日掲載)
赤瓦の隠れ家的空間で味わう沖縄そば
国道330号の喧騒(けんそう)から少し離れたところにある「つばめ 御茶屋御殿」。1972年に創業した居酒屋「古酒と琉球料理 うりずん」の流れをくむ注目店です。店主の中山光代さんは、うりずんの創業者で、泡盛文化の継承と普及にも尽力した故土屋實幸さんの次女。かつてお父様が、うりずんの別館として使われていたこの趣ある赤瓦屋根の建物を、沖縄そばの店として生まれ変わらせました。
沖縄そばは御膳スタイルで提供。専門店に勝るとも劣らないおいしさでファンが多い、うりずんのレシピを基にしています。アクや脂を丁寧に取り除いた豚だしに、カツオと昆布を合わせたスープは、驚くほど雑味のない上品でふくよかな味わい。コシがあり、喉越しの良い細めの麺と見事にマッチしています。泡盛を使って煮込んだ、優しい甘みともっちり感が際立つ三枚肉や、ソーキ肉も評判です。
ご両親が集めた沖縄の美術品をさながらギャラリーのように飾った空間も大きな魅力。「私が子どもの頃から大好きなうりずんのそばを、この空間と共に楽しんでほしい。個室もありますし、1階にはお子様連れでも気を使わずに過ごせる座敷席も用意しています」と中山さん。真心こもった味ともてなしに、心まで満たされる一軒です。
「つばめ御膳 三枚肉そば(1200円)」。二番だしで炊いた優しい味わいのジューシー、ジーマーミー豆腐、クーブイリチー、漬け物が付いています
木の温かみとデザイン性の調和がとれた空間。琉球王府の迎賓館である「御茶屋御殿」の名は、宮廷料理のコースでもてなしていた前身の店に由来するそう
つばめ 御茶屋御殿(ウチャヤウドゥン)
〒902-0067 那覇市安里3-2-5
☎098(987)6411
【営業時間】11:00〜15:00(L.O. 14:30)
【定休日】日曜・第4月曜日(臨時休業あり)
【駐車場】なし
※8月15日はお盆のため休業