「表紙」2011年05月19日[No.1364]号
お仕事燃焼系 魅ちびけインストラクター20(2011年05月19日掲載)
踊ることは生きがい
ジャザサイズ 上原知美さん
約40年前に米国から世界各国に発信された「ジャザサイズ」。日本でも多くの愛好家を有し、ダンスフィットネスプログラムの先駆けとして高い認知度を誇る。とくに沖縄はジャザサイズが盛んに行われている地域であり、県内で約30人ものインストラクターが活躍しているという。その一人、上原知美さんは沖縄への移住をきっかけにジャザサイズを始め、インストラクターの道を選択した。
コミュニティーの輪 60分間の魔法を感じて
「物心ついたときから踊っていました。食の細かった私の成長を心配した母親が、近所にあったバレエ教室に通わせたのが始まりです。とにかく、あらゆるジャンルのダンスに手を出し、短大卒業後はダンス専門学校に通ったほどです」
結婚し、ダンスから遠ざかった生活を送っていたが、食べる量は当時のまま。体重は増え続け、2人目を産んだ直後は90kgを超えたという。
「これはまずい、と焦りましたね。スポーツジムに通い、痩身エステにも行きました。”痩せる“と聞けば西へ東へ(笑)。確かに痩せたんですが、通わないでいるとリバウンドで元に戻ってしまって。お金と時間がないと続かないんです」
この頃、公民館で行われていたジャザサイズクラスに参加するようになった。
「近所の公民館で催されていたので、手軽に参加できました。家事と育児の合間をぬって、好きなダンスができますし、ダイエット効果も。のめりこむのに時間はかかりませんでした」
5年以上ジャザサイズクラスに通い、インストラクターオーディションを受け合格した。
「ジャザサイズインストラクターの場合、すぐれた技術や知識はもちろんのこと、”楽しさを伝える“ということも重要だと思っています。体調が優れないときでも、60分間は魔法がかかったかのように踊れてしまいます。自分でも不思議なんですよね」
現在、150人を超える参加者が上原さんのクラスに通っている。15年以上続けている方や、祖母・母・娘と親子三世代で通われている方もいるとか。
「産後太り、体質改善、健康維持など、ほとんどの方がダイエットを目的として参加されます。1年以上続ける方が多いですね。ですから知人が増え、友達になり、情報交換の場としてコミュニティーが自然に出来上がるんです。地域に根ざした活動の一番のメリットはそこにあると思います」
目標達成後、しばらくして再開する方も多い。その魅力は、時代に即して変化するプログラム内容と、一貫して変わらないトレーニング要素だと上原さんは言う。
「プログラムの4つの構成要素、ウォームアップ・有酸素運動・筋力トレーニング・ストレッチ、これは私が始めた当時から変わりはありません。最新の曲とダンスを取り入れ、時代に即したものを打ち出しているところが、飽きがこない最大の魅力だと思うんです」
今年4月、次女も大学進学のため沖縄を離れ、夫と二人の生活をスタートさせた。
「さらにインストラクターとしての道を究めねばと思います。でも、今は寂しくてしょうがない(笑)。それをクラスの皆さんが癒やしてくれます。娘二人は3歳からバレエを始め、今でも続けています。私と一緒で踊ることが大好き。家族と社会、私はダンスをとおして人とつながっているんです」
瞳を輝かせ、ダンスの魅力を語った上原さん。心から発せられる言葉のすべてが、きらめきに満ちていた。
上原さんのクラスは現在、西崎運動公園体育館(サブアリーナ)、兼城小学校体育館、ダンススタジオ・スターの3カ所で開催されている。詳細は下記問い合わせ。その他のクラス情報はwww.jazzercise.jpまで!
■ジャザサイズフランチャイズインストラクター上原知美 TEL090-9782-8342
fc-uehara-tomomi@ac.auone-net.jp
編集・狩俣美奈子/写真・國吉和夫