「表紙」2011年06月09日[No.1367]号
お仕事燃焼系 魅ちびけインストラクター23(2011年06月09日掲載)
連動する笑顔と一体感
リトモス 並里真弓さん
フィットネス運動の定番となったダンス系エクササイズ。その一つであるリトモスは、スペイン語で”リズム“を意味する。その名称のとおり、音楽のリズムに合わせ体を動かすプログラムだ。時に妖艶に、時に挑戦的に、ダンススタイルにあった表情を見せるのは、フリーインストラクターの並里真弓さん。
縁大切に前へと進む 躍動する心を乗せて
「キャラクターに成りきることで、踊る楽しみは増します。古くからあるラテン・ジャズダンス、新しいヒップホップ・レゲトンダンスなど、リトモスは様々なダンスを取り入れています。たくさんのキャラクターを創り出す楽しみがあるんです。新旧入り混じったダンスと音楽も、リトモスの特徴の一つです」
リトモスは、⑭カリテスが提供するアルゼンチン発の全世界共通プログラムだ。しかし、インストラクターの選曲やキューイング(動きの説明や場の盛り上げ)により、クラスの雰囲気は大きく異なってくる。
「私が目指すのは、笑いが絶えないクラス。ダンススクールではないので、おちゃらけてもいいし、うまく踊れなくてもいい。ただ、意識して体を動かし、有酸素運動をして欲しい。そうすれば効果は必ず出ます。独りよがりではない、相互コミュニケーション。これを大切にしていますね」
高いプロ意識を持った並里さんだが、ダンスを始めたのは19歳。遅いスタートだった。上京後、社会人として勤める傍ら、一般のダンスサークルに所属したのが始まり。
「28歳まで事務職に就いていました。ダンスを始めた当初は趣味レベルで、本格的に続けようとは思っていなかったんです。でもどんどんはまって、趣味の範囲を超えました(笑)」
会社を退職し帰郷するも、3カ月で京都へ。サークル時代の恩師が主宰するダンススクールで学びながら、エアロビクスインストラクターとして勤めた。
「帰郷したとき、『今の自分でできることって何だろう? 一生できる仕事って何だろう?』と、真剣に考えたんです。それで出た答えが”好きなことを仕事に、ダンスに携わる仕事がしたい“だったんです。フィットネスインストラクターは年齢に関係なく続けられます。何より、フリーで活動できる魅力があり、一生の仕事として選択しました」
歩み始めて4年目。中堅として足固めの時期ではあるが、現状に甘んじたくはないと話す。
「フィットネスの師匠が東京に、ダンスの師匠が京都にいるので、半年に一度は訪れてレッスンを受けます。技術の習得はもちろんですが、参加者の立場になってインストラクターと接したいんです。客観性を持って、自分を見つめ直す機会にしています」
リトモスに限らず、フィットネスを県内に広げるため、努力は惜しまない。
「フィットネスとは健康維持のことですから、ダイエットを目的とした女性に限らず、老若男女が対象です。活動場所やプログラムをたくさん持ち、多くの人へ体を動かす大切さや爽快感を伝えていきたいと思っています。学校のサークルや地域の公民館など、お呼びがかかればどこへでも出動しますよ(笑)。『フィットネスを始めたい』その気持ちがあれば、楽しませる自信があります。クラスに誇りを持っていますからね」
強い意志を持った瞳で投げかけられた、真っすぐな言葉が胸に響いた。
現在、並里さんが担当するリトモスのクラスは、スポーツクラブナック、スカイスポーツの2カ所。リトモス以外にも上記スポーツクラブで、ポルドブラ(音楽に合わせバレエダンスの姿勢や柔軟性を学ぶ)、ダンスエアロを担当。また、来年3月まで、那覇市在住の60歳以上の方を対象に健康教室を開講中。各問い合わせは下記。
並里真弓 TEL070-5536-3835love01ohana814@willcom.com
編集・狩俣美奈子/写真・照屋俊