「表紙」2018年04月12日[No.1720]号
琉球ガラスきらめくネイルアート 南国セラピー 琉球
沖縄らしさをネイルで表現
新生レキオ第2回目の表紙は、沖縄色を生かしたネイルアートの世界を紹介。
色や柄、パーツの組み合わせにより何通りも種類があるのがネイルアートで、その数は無限といえるほど。那覇市牧志にある「南国セラピー 琉球」は、ジェルネイルに沖縄ならではの素材を取り入れ、オリジナリティーあふれるデザインで女性たちの心をつかんでいる。
琉球ガラスにミンサー柄。美しく輝くピンク色のネイルには、沖縄を代表する工芸品がモチーフとなり施されている。
琉球ガラスは工房と契約し、ガラスのかけらを砕き角を取るなどの細工をし、ネイルパーツとして使える状態で入手。ミンサー柄は、小さく切った折り紙や固めた色付きジェルを使って制作しているという。
それらを爪に載せ、表面を滑らかにしてコーティングしながら仕上げるのが、この店のネイルアートだ。どの指に載せるのか、どんな色でどんな模様にするのかは、お客さま任せ。1人1人のリクエストを聞きながら、10本の爪をカラフルに飾っていく。
ネイリストの神谷奈々さんは、お客さまとのコミュニケーションを楽しみながら、美しい手元に仕上げていくことに喜びとやりがいを感じているそうだ。
指先に涼しげなガラスを
神谷さんがこの店をオープンしたのは、2012年12月。大阪でエステサロンを経営している姉から同じ店名で沖縄に系列店舗を作ってほしいと相談され、ネイリストの資格を生かしてネイルサロン開業の運びとなった。
「ここでしかできないネイルデザインを提供したいと姉と考え、沖縄らしさを出すことに行き着いたんです。琉球ガラスを爪に載せるのはすてきじゃないか。常夏のイメージがある沖縄を涼しげに表現できると話し、やってみようと始めたんですよ」と神谷さん。
線を引くように並べたり、無造作に散りばめたり、ガラスを使ったさまざまなデザインを考えた。神谷さんが知る限り、開店当時も現在も、琉球ガラスを取り入れているネイルサロンは他にはないそうだ。
「珍しいので、県内在住のお客さまも琉球ガラスを指定する方は多いです。観光客の方には100㌫といえるくらい選んでいただいていますね。他県に帰っても指先を見て、沖縄を思い出すお土産のようになったらうれしいです」と神谷さんはほほ笑む。
ミンサー柄はシールやマスキングテープなどを使う、一般的なネイルアートの手法と変わらないそうだが、沖縄らしさにこだわる思いが伝わってくるデザインだ。
ネイルアートを日々研究
手作り派の母親の影響で、子どものころから手芸や料理など手を使う作業が好きだったという神谷さん。ネイル施術はもちろん店の切り盛りも1人で手がけ、確かな腕前と温かな接客が魅力で常連客も多い。
「ネイル専門誌などで最新情報をチェックし、外出先で見かけた飾り物や布地のデザインが気になると、どうやったらあんな模様になるのだろうとネイルアートにできる方法を工夫しながら試しています」
好きでやっているので、勉強だとか苦労だとか思ったことはないそうだ。
「お子さまから80代のおばあちゃんまで、幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。ジェルネイルを体験したことがない方、琉球ガラスで試してみませんか」と神谷さんは話す。華やかな指先から沖縄らしさや季節を感じるのも、良さそうだ。
(饒波貴子)
南国セラピー 琉球
那覇市牧志1-1-39 ステップビル1F
☎098(860)9508
不定休・完全予約制
ジェルネイル料金:琉球ガラスアートは10本中4本ガラス入りで4500円〜(オフ料金込み)。ミンサー柄アートは1本500円〜/他デザインの相談可
※ジェルネイルを落とす時は、専用の除去液や技術が必要です