「表紙」2022年10月27日[No.1955]号
漫才を軸に、大道芸を武器に
玉代勢直さんと剛くんはお笑い芸人になる夢をかなえるため、高校卒業後にそれぞれ上京。 東京で出会いコンビ名を「オリオンリーグ」と名付けて活動を続けてきた。沖縄をネタにした漫 才を舞台で披露し、イベント出演時には大道芸で会場を沸かせるなど独自のスタイルを貫いて いる。共有してきた「いつか沖縄に帰ろう」という思いを2年前に実行。これまでのキャリアを生 かしつつ、新たな目標に向かって取り組んでいる。 12月には単独ライブの開催を予定している2 人に、意気込みなどを聞いた。
表紙のカラフルなアーチと 「週刊レキオ」というロゴを、バル ーンアートで表現してくれた剛 くん。
「僕らオリオンリーグのイメ ージカラーが紫。アーチを作る 時は紫のバルーンを必ず入れ、 それに合うきれいな色は何だろ うと、その場で選んでつなげま す」と語る剛くんは、製作中に一 番気を付けているのは大きさの バランス、バルーンは東京の専門 店で購入するなどのこだわりも 教えてくれた。バルーンアートを 始めたのは、相方・玉代勢さん の勧めがきっかけだそうだ。
「8年ほど前に漫才の他にも お客さまにアピールできる芸が ある方がいいと話し、勧められ ました。東京にはバルーン芸人がいっぱいいてグループがあり ますがそこには入らず、独学で 始めました」
表紙のアーチの左右には花 形のバルーンが添えられている が、作ったのは実は玉代勢さん。 剛くんより先にバルーン作りに 挑戦したとのこと。
「向いていないと思い、相方に 勧めました(笑)。僕は先輩芸人 のハイキングウォーキングさんに 声をかけていただいてジャグリ ングを始め、大道芸ライブに出 演していました。そしてオリオン リーグのネタの中に、相方のバル ーン作りを組み込んだものもあ ります。僕は三線を弾きます」 と玉代勢さん。
剛くんは「バルーンを作った 後に欲しい人と呼びかけた時、 子どもたちが盛り上がってくれ ると一体感が生まれて本当にう れしいです。客席がおじさんば かりだと全く手が上がりませ んけどね」と笑った。
目指すは県内賞レースで優勝
東京から戻ってきて2年。日 々の暮らしの中で、沖縄の風土 をじわじわと実感していると2 人は話す。
「以前は東京の人を楽しませ る沖縄の話題を漫才にしていま した。帰沖後は地元に根付いた ネタをやりたいと思い始め、少 しずつピントが合ってきたと感 じています」(玉代勢さん)
「県内2つの賞レースで決勝 戦に進出できホッとしました。 普段あまりやらないコントでの 審査、沖縄の人にはまだ知られ ていないなどの不安があり、ネ タに自信が持てても、どう評価 してもらえるか怖かったです」 (剛くん)
直近では年内に予選があり、 お正月に決勝戦が行われる 「O-1グランプリ2023」で の優勝を目標にしているという。
12 月に単独ライブを開催
オリオンリーグの今年一番の イベントは、 12 月4日(日)開催 の単独ライブといえるだろう。 会場となる那覇市ぶんかテンブ ス館は復帰前「アーニーパイル 国際劇場」という映画館で、当 時は娯楽の発信地。その人気に あやかって、ライブ名を「アーニ ーパイルDEコメディショー」に 決めたとのこと。とにかくたく さんネタを作りいろんな場所で 披露したい2人は、このライブ をスタート地点にするという。
「僕らのお笑いを1人でも多 くの方に見ていただきたいです。 生で見ると迫力がありますよ」 と剛くんが語ると、「緊張してい る剛くんの手の震えはテレビで は伝わりません。生じゃないと 分からないことがあるんです」 と笑う玉代勢さん。このライブ を大入り満員で成功させた後 は、バーベキューを楽しんで野外ライブを行うなどのバスツアー、 県内全市町村を回る公民館ツ アーなど開催できればと計画 を練っている。
「バルーン、ジャグリング、一輪 車。大道芸も見ていただきたいの で力を入れます」(玉代勢さん)
「ウィズコロナを意識するよ うになり、ライブやイベントが少 しずつ増えてきたと思えます。 積極的に活動して、みなさんを 笑顔にします」(剛くん)
応援したいと思った方は、ま ずは2人に会いにライブに出掛 けてほしい。
(饒波貴子)
※よしもとチケットサイト「FANY Ticket」(https://yoshimoto.funity.jp)にて発売中。
問い合わせ:よしもとエンタテインメント沖縄 ☎098-861-5141
※バルーンと空気入れは100 円ショップで購入できま す。気軽にバルーンアート を楽しんでください。