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[No.1367]

  • (金)

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「島ネタCHOSA班」2011年06月09日[No.1367]号

沖縄の人限定のホテルパックのパンフレットや広告をよく見ます。その目的や楽しみ方などが知りたいです。

沖縄の人限定のホテルパックのパンフレットや広告をよく見ます。その目的や楽しみ方などが知りたいです。(2011年06月09日掲載)

地元プランで旅行気分!?
(那覇市、女性)

 よく見ますねー。「うちなーんちゅプラン」「地元限定」「しまんちゅプラン」など。調査員も「今度の週末、利用しようかなー」と旅行社の前でパンフレットをごっそり持ってきたりする。この沖縄県民限定のホテルプラン、どういう経緯ででき、その目的を探ってみた。

 2001年、アメリカで起こった同時多発テロで沖縄への観光客が大幅に落ち込んだときにホテル業関連の組合や観光関係の団体など、県を挙げて取り組んだ「県民1泊運動」というのが下地になっていると一般的に言われている。

 現在でも、各ホテルがさまざまな特典をつけて期間限定で県民向けにPRしている。

 ウェブサイト

 県民限定の宿泊プランウェブサイト「ちゅらとく」(株式会社パム)には46、854人(6月1日現在)の会員が登録している。会員には「バーベキュープラン」「ママの日帰りプラン」などホテル滞在だけでなく個性あふれるプランを提供している。

 このサイトが立ち上がったのは2009年4月。

 「サイトに登録する以前に会員らは沖縄のホテルを利用したことのない人がほとんどだった。今はリピート率も高く文化的に根付いてきたかな、と思います」と話すのは新規事業開発室長の今村展大さん。そして「域内での観光ビジネスモデルを構築したのは(全国でも)初めてではないか」と胸を張る。

 このサイトを企画している砂川拓海さんは、このプランにかかわるまではホテルに滞在したことはほとんどなかったというが、今は最低でも1カ月に1度はプランを利用。「ホテルの朝食が楽しみ」と自分なりに「ホテルライフ」を満喫しているようだ。

 「ちゅらとく」は、県内にあるホテルを県民に利用してもらう、という目的のほかに「県民の福利厚生に貢献したい」という思いもある。

 今村さんは「長い目で見て沖縄観光の人材育成」とも話す。観光立県を標榜する沖縄だが、それにふさわしい「人材」を育てていくのは大きな課題だ。

 沖縄再発見

 1990年代から地元限定のホテルプランを出していたのは沖縄ツーリスト。当時は年末年始など特定の時期だったが、現在は年間を通して販売している。

 同社の山本達涼広報企画部長は、「海外や本土への旅行もいいが地元だと手軽に楽しめる。県内のリゾートホテルに泊まることでプチ旅行感覚を味わえる」とその魅力を強調する。

 同社の各店舗店頭にはたくさんの地元客宿泊プランのチラシ、パンフレットが並ぶ。なかなか予約できない北部のリゾートホテルや県外からも人気の那覇市内のホテルなどが、格安で提示されている。パンフレットに掲載されているホテルにはそれぞれに特典があるのが特徴。また、期間限定や「母の日」「結婚記念日」「クリスマス」など特別な日のためのプランも人気を呼んでいる。

 「大きな費用をかけなくても、また家族に合わせての旅行も可能。沖縄には海外のリゾート地に匹敵するホテルがいくつもある。そこに格安の値段で泊まれるというのは、幸せだなあと思います。ホテルに泊まることにより沖縄を再発見してほしい」と山本さんは語る。

 梅雨があけて、夏休みが始まるまでは沖縄の人にとってホテル利用の「ベストシーズン」だそうだ。「非日常」を求めてホテルで「旅行気分」を楽しんでみては。 


地元プランで旅行気分!?
ウェブサイトの「ちゅらとく」の今村展大さん(写真左)と砂川拓海さん
地元プランで旅行気分!?
旅行社が出してい県民限定のホテル宿泊プランのパンフレット


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