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[No.1369]

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「島ネタCHOSA班」2011年06月23日[No.1369]号

那覇空港の隣にある建物の屋上部分に、白い球体がドンッと乗っかっています。あれは何でしょうか?

那覇空港の隣にある建物の屋上部分に、白い球体がドンッと乗っかっています。あれは何でしょうか?(2011年06月23日掲載)

白い球体の正体は!?
(那覇市Aさん)

 依頼をもとに那覇空港付近へとやって来た調査員。口をぱっかんと開けつつ近隣の建物の屋上部分を見上げてみると…ある。

 全国に9カ所存在

 

 なぜ今まで、気づかなかったのかというぐらいハッキリクッキリ存在しておりました。さらに、球体がくっついている建物は那覇空港統合庁舎であることも判明。

 そこで、統合庁舎へ電話をすると…「あれは、うちの管轄ではなくて、那覇航空測候所というところのモノなんですよ」とのこと、ではでは、と、ご紹介いただき突撃して参りました。

 対応していただいたのは座喜味進さん。

 「あれは、空港気象ドップラーレーダーというものなんです」

 へ? レーダー? あのまん丸の白いものがですか? レーダーってもっとこう…、

 「いえいえ、球体そのものがレーダーではなく、正確に言うと、白い球体はレドーム、つまり内部を保護する役割のものでして、そのレドームの中でアンテナ(レーダーから電波を発射し、雨粒等で反射してくる電波を受信)が、休むことなく回転しながら、降水域やその降水域内の風の分布を観測しているんです。国内には9カ所しか設置されてないんですよ」

 ほほう、9カ所限定なんですか。なぜ沖縄が選ばれたんでしょうか?

「那覇空港は全国的にも離着陸回数が多く、また国際線の就航もありまして、主要空港として位置づけられているんです」

 主要空港ですか。なるほど。随分と大きいですね?

 「レドームは直径11メートルありまして、材質は電波が良く通るグラスファイバー製なんです。アンテナが大きいのは風向・風速を高精度で観測するためなんです」

 飛行機の安全のために…

 はは~ん。保護シェルターのようなモノと言うことですか。ところで…そもそもドップラーレーダーって何ですか?

 「ドップラーレーダーというものはですね(笑)、飛行場周辺や航空路周辺とその降水域の風の分布を観測できる気象レーダーなんです。分かりやすく言うと、飛行機のために雨と風の様子を観測する機械ということですね」

 ほほぅ、飛行機用の気象レーダーということですね。

 「まぁ~ものすごく、大まかにはそうなりますね」

 一般的なものとはどう違うんですか?

 「大きく違うのは、風に重点が置かれているところでしょうか。飛行機が安全に飛ぶためには、風向・風速など『風』が大きく関係してるんです。ウィンドシアーと呼ばれる風どうしのぶつかり合いや、マイクロバーストという強い下降流などは飛行機にとって大変危険なんです」

 う~む。航空機にとって危険な気象状態を知らせることで安全に運航することができるということですね。

 「ええ。皆さんに安心して飛行機を利用してもらうために、レーダーから得られた情報によりいち早く危険を察知して、飛行機に届けています」

 移住組の調査員。帰省する際は心の中で、座喜味さんたちにそっと感謝しようと思う今回の調査だった。


白い球体の正体は!?
座喜味進さん
白い球体の正体は!?
まさに真ん丸!
白い球体の正体は!?
ドン!と乗っかる ドップラーレーダー
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