「島ネタCHOSA班」2011年09月29日[No.1383]号
沖縄にある星型の果物「スターフルーツ」はなぜ星の形をしているんでしょうか?よく母が飾りとして盛り付けていたのを見てずっと気になっていました。ぜひ調べてみてください。(2011年09月29日掲載)
スターフルーツ、なぜ『星型』?
(沖縄市 Mさん)
そういえば星型の果物ってかなり珍しいですよね。実は私も、キレイな形だな~なんて思いつつ気になっていた一人です!
あのようなキレイな星型って、どういう風に育てているんだろう。もしや、何か秘密があるのではないか。
いやいや! 世の中ね。自分でどれだけ想像したって、真実にたどり着くには行動あるのみなのですよ。…なんてかっこつけてみた暑苦しい調査班(笑)。
というわけで、早速行っていろいろ調べていきたいと思います。
子房の段階で星型?
いろんな農家の方々が「スターフルーツのことならこの人です!」と口をそろえて推薦した沖縄県熱帯果樹研究組合会長の宮城光雄さんに今回お話を伺いました。
では宮城さん。スターフルーツはなぜ星の形をしているのでしょうか?
「そうですね。スターフルーツの形はみなさんにもよく不思議がられますが、品種改良したわけでも、何か手を加えたわけでもなく、自然に星の形になっていくんですよ」
自然に星の形に? どうやって?え? どういうこと? パニックになる調査班に宮城さんはまだ実になる前のスターフルーツを見せてくれました。(↑情けない調査班)
見てみると、あらまぁ♪ キレイなお花が咲いているではあーりませんか。そして見つけたのが小さいスターフルーツ。…おや? この形は。
「そうです。スターフルーツは子房の段階でもうすでに五角形になっているんですよ。それがそのまま大きく成長して、本来のものになるわけです。まぁ、たまに六角形になっちゃったりもするんですけどね(笑)。」
なるほど。卵を割ったら双子だったー! というような感じですね。(↑違う)
初めから星型になっているとは、特殊な性質をもっているのですね。びっくりしました。それに1カ所にこんなに実があるということは、これはかなりの数がとれるんじゃないですか?
「実はそうでもないんですよ。スターフルーツは大きいですし、1カ所にこんなに実がなっていては周りのものを切り落とすしかないんです」
えぇー! そうなんですか。それは何だかかわいそうな気もしますが。もし切り落とさなかったらどうなるんですか?
「これをそのままにしておくと、実がぶつかりあって大きくならないんですよ。成長が止まってしまうんです」
う~んそうか。確かにそれは困りますね。大きくなれないのはスターフルーツだっていやだろうし。これも自然のおきてか。
最後に。スターフルーツは有名ですが、まだ食べたことがなく、どんな味がするのかわからない人もいると思いますので、宮城さんにスターフルーツのおいしい食べ方を聞いてみたいと思います。
「よく輪切りにして飾りとして使ったり、ジャムにしてみたりといろんな形にして楽しんでいる方が多いと思いますが、やっぱり生で食べてほしいですね。昔はスターフルーツというのは酸味の強いものばかりだったのですが、今は甘いスターフルーツが多く栽培されています。ですので、昔食べたけど口に合わなかったという方や、昔のスターフルーツのイメージがある方にはまたぜひ試してみてもらいたいですね。
味は梨のようなさっぱりとした感じで、とてもおいしいですよ」
おぉ~!なるほど。(↑すでに食べたくなっている調査班)
「スターフルーツには上下でほんの少しですが味に差があります。下の方が一番甘いので、輪切りにするよりもスティック状にしていただいた方がスターフルーツ本来のうまみを楽しめますよ」
スティック状ですね。これはぜひとも試してみたいと思います。しかし味が梨に似てるとは意外でしたね。
今まで以上にスターフルーツに興味が湧いてきた調査班でした。