沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」沖縄のローカル情報満載。週刊レキオ



[No.1456]

　ハートを見に行くなんて、ニクい演出ですね。最近、恋愛と縁遠い調査員にはうらやましい限り。キリンでも何でも拝み倒して、ぜひご利益にあずかりたいものですな。 　早速、沖縄市胡屋の沖縄こどもの国へ。花で彩られた広場を通り、トラのおりを過ぎると、いました！　頭一つ抜けた２頭のアミメキリン・きぼう（９歳）とゆめ（６歳）です。２０１２年に同園で行われた「第２回どうぶつ選抜総選挙」では、堂々３位の人気者です。
　飼育員の嘉手苅林俊さんと共に近づくと、人（キリン？）懐っこく寄ってくる２頭。ハートは…ありました。「母親のタカコにもあったので、期待して探しました。遺伝とははっきり言えませんが、２０１１年に富山県から来たお婿さんのハルキには見当たらないですね」
　将来生まれるハルキとの赤ちゃんには…？　期待しつつ待つことにしましょう。

乳牛２頭も仲良く

　キリンで味をしめた肉食系調査員。さらなるハート情報を探していると、「ぜひ見に来てください」と連絡が。一路、八重瀬町友寄の「県酪農農業協同組合」へ。乳牛という手があったか！　出迎えた香村直さんと共に、ハートのまち・南城市で酪農を営む玉城盛作さんの牛舎を訪ねました。約50頭の雌牛と子牛たちが、口をもぐもぐ反すうさせて思い思いにくつろいでいます。「おとなしいので怖がらなくて良いですよ」と、巨体に圧倒されている調査員を気遣ってくれる玉城さん。近づいてみると、白いボディーに黒いハートの１頭と、黒いボディーに白いハートの１頭が。１軒で２頭も出現なんて、よくあることなんですか？

　「いや、うちの奥さんが『これハートじゃない？』って言ったんで、僕もそうだなーって。女性はやっぱりハートが好きなんですね」と、笑顔の玉城さん。４人の娘さんもお気に入りだそうです。

愛が成就するかも

　「実は昨年、ハートなイベントを実施したんですよ」と香村さん。同組合で初の試みとなる「婚活」です。「独身酪農家のお嫁さん探しを目的に、グラウンドゴルフとバーベキューをしたんですよ」

　酪農家であることをオープンにし、楽しく過ごしたそうですが、残念ながら結婚には至らなかったそう。ぜひ第２回も開催したいと、今月行われた「おきなわ花と食のフェスティバル２０１３」で、女性の参加を呼びかけました。チラシには「酪農体験『明るく元気な独身女性』参加募集！」の文字。「奥さんが酪農に携わるかは二人が決めることですから、絶対条件ではないですが、とにかく動物が大好きな方を待っています」。希望者が集まり次第、来月にも開催したいと意気込む香村さん。

　もしカップルが成立したら、披露宴では玉城さんのハート牛と共に入場なんてどうでしょう？　勝手なことを思いつつ、ご利益を期待する調査員なのでした。