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[No.1460]

  • (金)

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「島ネタCHOSA班」2013年03月28日[No.1460]号

「盆栽カフェ」の謎に迫る?

 金武町に入場料を払って入店するカフェがあるそうです。店内は広くて博物館のようだと聞いたのですが、一体どんなカフェなのでしょうか? 気になっているのですが、よく分からないので、行くのをためらっています。ぜひ調べてください。 (与那原町 みーちゃん)

「盆栽カフェ」の謎に迫る

 博物館のようなカフェ? 調査員も想像できません。というより、それは本当にカフェなのでしょうか? う〜ん…疑問は膨らむばかり。
 早速行って調べてみましょう。

庭園や鍾乳洞も!

 金武町金武にやってきました。「ぼんさいカフェゴールドホール」と書かれた看板が目印の迫力のある外観です。「ぼんさい」って、盆栽のことでしょうか? となると博物館ではないのでは?

 とりあえず中に入ってみましょう。階段やテーブルなど、ほとんどが木材を使用して作られている店内。木の香りが広がっていて、とても癒やされます。高級そうなオブジェもたくさん飾られていて、なんだか圧倒されてしまいます。「な、なんだここは?」が正直な感想。

 入場料は高校生以上800円、小・中学生500円。団体(10名以上)だと高校生以上500円、小・中学生300円、幼稚園以下は無料となっています。

 テーブルにはメニュー表が置いてあります。コーヒーなどの飲み物やフード、デザートもありますね。う〜ん、少し変わってはいるが、確かにカフェだ。

 同カフェの代表取締役を務める島袋小百合さんに話を聞いてみました。島袋さん、ここは「ぼんさいカフェ」ということですが、一体どういうカフェなのでしょうか? 「ここはカフェがメーンではないんですよ。盆栽から木々を加工して作った家具、鍾乳洞まで、さまざまな天然素材を生かしたオブジェを設置しています。それを見物する店なんです。カフェは休憩所のようなものを設けたいと思い、作りました」

 なるほど。やはり博物館に近い印象。…って、島袋さんちょっと待ってください! 鍾乳洞があるんですか? 

 「ありますよ。鍾乳洞に関しては昔から存在していたものに少し手を加えただけなので、天然のものを楽しんでいただけると思います。ここでは店内をエリア分けして、ルート案内のマップを片手に、見て回ることができます。団体は、スタッフが解説をしながら回ることもできます。よろしければ、見て行きませんか?」

 お言葉に甘えて、早速見ていきましょう!

 庭園エリアや鏡の部屋、鍾乳洞に盆栽エリアと非常に広い! カフェも含めた全体の敷地内は約2000坪あるそうです。種類の豊富さにも驚きを隠せません。オブジェだけでもすごい数だ。古酒まであるぞ。全ジャンル合わせて約1400種類あるとのことで、調査員ビックリ! 鍾乳洞は天井から垂れ下がるつららのような鍾乳石が美しく、つい見とれてしまいます。盆栽も手間ひまかけて手入れをしていることが伺えるものばかり。感慨深いものがあります。

祖父の夢引き継ぐ

 なぜこのような盆栽カフェを設立しようと思ったのですか?

 「祖父の儀保松三(84)の夢だったんですよ。昔から『大きな庭が作りたい』と言っていました。ただ、仮に作ったとしても、自分がいなくなったらなくなってしまうのではと考え、客を呼んで見物ができるようにして孫の私たちに託したんです。現在は私を含め、いとこら9人で経営しています。祖父は南風原町で農業を営んでいましたが、1960年ごろに金武町に引っ越ししました。その後オブジェなどを集め始め、2008年に店をオープン。かなり大変だったんだろうなって思います」

 そんな歴史があったんですね。とてもすてきなお話です。このような調度品をそろえるのは、相当な苦労があったのではないでしょうか?

 「そうですね。約40年かかったと聞いています。捨てられた木を持ってきて磨いたり、盆栽には愛情をたっぷり注いで長い間育ててきたようです」

 そうなんですね。儀保さんの長年に渡る苦労と、家族への愛情があふれている場所ですね。

 いやぁ〜何とも不思議な空間でした。


「盆栽カフェ」の謎に迫る
島袋小百合さん
「盆栽カフェ」の謎に迫る
一面に広がる盆栽。色もきれいで元気そう
「盆栽カフェ」の謎に迫る
木の香りが広がるカフェスペース
「盆栽カフェ」の謎に迫る
大きな鍾乳洞。現実を忘れられそうです
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