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[No.1503]

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「島ネタCHOSA班」2014年01月30日[No.1503]号

コザにゾンビ現る

 「ゾンビ、コザを襲う」という新聞記事を読みました。沖縄市でゾンビ映画の撮影をしているようで興味津々です。撮影の様子を教えて!!(30代、コザンチュの妻さん)

コザにゾンビ現る!?

 ゾンビがコザを襲うんですね。記事によると、多数のゾンビのエキストラも必要らしいです。ホラー映画が苦手な調査員は、撮影であってもゾンビを見るのは恐ろしい。「だったら、いっそゾンビになっちゃえば」という、調査員仲間の励まし(?)を受けて、ゾンビのエキストラに挑戦することを決意。製作元の沖縄市KOZAフィルムオフィスに連絡しました。怖さを乗り越え、体当たりで調査します!


特殊メークで変身

 いざゾンビに! といきたいところですが、1人では心細い。そこで調査員の同僚と参加することに。撮影は2013年の年末、沖縄市の一番街で行われました。

 当日、集合場所に着くと、待合室には古着の山。よく見ると破れた服や血がベッタリとついた服もあります。ここで着替えてから、特殊メークをするそうです。

 調査員たちも服選びを開始。立派なゾンビになるポイントは「汚い服を着ること」。赤く染まったシャツを着て、上着を破るなど工夫する2人。そこに、特殊メークを終えたゾンビたちが入ってきました。

 待合室では特殊メークを終えた「ゾンビ」と、着替えてメークを待つ「人間」が、向かい合うように壁際に並べられたイスに座ります。灰色の顔に血だらけゾンビたち。片目がつぶれた人や額に大きな傷がある人も。しかし恐ろしい顔とは裏腹に、コーヒーを飲んだり、写真を撮り合ったりとリラックスムード。時間とともに人間が減り、ゾンビが増えていきます。「早くゾンビになりたい…」。おかしな焦燥感が募ってきました。

 そして、いよいよ調査員たちの番。メークするのは東京の専門家たち。顔、首、手に灰色の下地を塗られ、目の上下に分厚いクマが描かれて、顔中に血が吹きかけられていきます。でも自分の顔がどうなっているのか全く見えません。まだゾンビになった実感は薄いですね。

動きに個性を

 メークを終え、いよいよ撮影です。商店街を移動していると、買い物客たちが驚いてくれるのがうれしい。カメラを向けられると白目をむいてポーズをとるように。徐々に気分が高まってきました。

 ここで監督の高山創一さんが登場。ゾンビの動きについて指導してくれました。高山さんは「自分ならでは動きをつけて個性を出してください」と注文。ゾンビにも個性が必要なんですね。

 数回練習すると、ゾンビの動きに慣れていきます。片足を引きずったり、キョロキョロしてみたりといろいろ挑戦。倒れこみ、はいつくばる人もいます。うなり声も自然に出てきました。そして撮影へ。皆さん完璧にゾンビになりきり、終わるころには身も心もゾンビのようでした!

 この日の参加者は40人。その一人、友利哲也さん(41)=沖縄市=は「ゾンビ映画が好きで参加しました。思い描いた通りのゾンビになれた」と満足気。福嶺初江さん(78)=同=も「すごく楽しかった。このまま帰りたいくらい」と人間に戻るのが惜しい様子でした。

 そして調査員は、というと…。記者がゾンビになったという(自分だけの)設定で、カメラを肩にかけたまま撮影。調査員魂を見せてきました。映画を見る時には、ぜひカメラを持ったゾンビを探してください!

 今回撮影された映画は「ハイサイ ゾンビ(仮)」の題名で、沖縄市をPRする30分程度の短編作品。男女5人がゾンビの自主製作映画を撮影中に、本物のゾンビを発見し、増えていくという内容です。怖そうですが、実はコメディータッチ。2月中に完成し、同月末から開かれる「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」に出品予定。県内では12月に計画中の沖縄市初の映画祭でお披露目される予定です。



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コザにゾンビ現る
メークをされる調査員の同僚。顔に血しぶきが塗られていきます
コザにゾンビ現る
特殊メークで恐ろしい顔になった参加者
コザにゾンビ現る
高山創一さん
コザにゾンビ現る
ゾンビになりきったエキストラ40人=沖縄市の一番街
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