「島ネタCHOSA班」2014年04月17日[No.1514]号
消費税が上がり家計が厳しい今日この頃。清明祭(シーミー)の重箱は注文することが多かったのですが、今年は自分で詰めてみようと思っています。きれいに詰めるコツを教えてください! (那覇市 税でゼーゼーさん)
重箱上手に詰めるには?
最近は、シーミーの重箱もお店に注文することが多いようですね。かくいう調査員も、じつは自分で重箱を詰めた経験がありません。
というわけで、今回、調査員も重箱詰めにチャレンジしてみたいと思います!
体験用のセット!?
と、宣言してはみたものの、超がつくほど手先が不器用な調査員。うまく詰められず何度もやり直しているうちに、材料がボロボロになり無駄になってしまうのでは…、という不安が胸をよぎります。
そんな調査員に耳寄りな情報が。なんと、本物そっくりに作った食品サンプル(よくレストランの店先に並べられているアレですね)を使って、重箱の詰め方を体験学習できるセットがあるというのです。
セットを製作しているのは、沖縄に根付いた食品のサンプルを多数製作する那覇市牧志の「山月」。「はじめは、重箱料理を販売するお店からお客さんが分かりやすいようにということで注文があって作りました」と専務の屋良初美さん。これが評判を呼び、県立博物館から体験学習用のセットとして使いたいという依頼があったそうです。「デイケアサービスの施設から、おじいちゃん・おばあちゃんの手の動きの訓練になる、ということで注文もありますよ」との事。
今回、特注品というこのセットを特別に使わせてもらえることになりました!
詰め方のテクニック
ずしりと重いセットを手に向かったのは、那覇市久米の沖縄調理師専門学校。
校長の安次富順子さんに詰め方のコツを聞きました。
―まずは、料理の並び順から教えてください。
「重箱を3×3の升目に区切ったうち、中央の縦の列は並びが固定しています。シーミーの場合、手前から、昆布、赤カマボコ、三枚肉の順に並べましょう(法事用の重箱は並び順や内容が変わります)。左右の列には決まりがないので、彩りを考えて並べます。また、各料理はなるべく奇数になるように詰めるといいですね」
―どこから詰め始めればいいのでしょうか?
「真ん中から始めたり、周囲から始めたりと人それぞれです。重箱を詰める前に、お箸をラップやアルミホイルで巻き、下に敷いておくといいですよ」
―えっ、お箸ですか?
「重箱の下に落ちた汁で料理が濡れると、腐りやすくなります。それを防ぐためですね。ゴボウを細長く切っても大丈夫ですよ」
なるほど。ではさっそく詰めてみましょう。が、これが案外難しい。何度も詰め直してみたものの、どうしてもデコボコして不格好なできばえに。
「きれいに見せるには、幅はもちろん、高さもそろえるのがポイント。最初に詰めた料理の高さと合わなければ、他の食材を使って底上げします」
アドバイスの通り、コンニャクやゴボウを、高さの足りない料理の下に敷くと、高さがそろって見栄えが良くなりました!
満点…とはいかないまでも、少し自信がついてきた調査員でした。ちなみに、今回使ったものと同様のセットは、県立博物館のふれあい体験室で自由に触ることができます。子どもと一緒に体験すれば、次からお手伝いしてくれるかもしれませんよ!?