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[No.1549]

  • (金)

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「島ネタCHOSA班」2014年12月18日[No.1549]号

郵便番号 どう決まる

県の郵便番号は900ー0001が那覇市港町になっていますよね。県庁のある泉崎ではなく、なぜ港町が1番? 郵便番号って、どうやって決まっているのでしょうか。

郵便番号 どう決まる!?

 むむっ、確かに! 調査員は、まず県の郵便番号リストをチェック。何か法則はないかと探ってみました。
ところが、見れば見るほど謎は深まるばかり。例えば900は那覇市の港町から辻まで。901はざっと小禄、豊見城市、糸満市、島尻郡の一部地域、南城市、浦添市、宜野湾市、北中城村、中城村│と進みますが、続く902ではまた那覇市内に戻るといった具合。

輸送ルートが鍵

 謎を解き明かすべく、那覇市東町の日本郵便株式会社沖縄支社を訪ねた調査員。出迎えてくれたのは、嘉陽宗俊さん、諸見里強さん、宮城理(おさむ)さんの3人。
まず目の前に広げられたのは、全国の地域番号が描かれた日本地図。

「郵便番号の上2桁を『地域番号』と呼び、東京都の10番からスタートします。番号は大まかに鉄道の路線を基本とし、東海道本線、山陽本線、鹿児島本線に沿って進み、89番の鹿児島県のあと、90番の沖縄県に飛びます。そこから91番は福井県に戻り、北陸本線を経由して東北地方へと進んで最後は北海道で終わりとなります」

おおっ、沖縄が一番最後じゃなかったんですね!

「東北地方の北部と北海道は00番台がついています」

へぇ〜、勉強になります!!では、上2桁に続く番号はどう決まっているのですか?

「郵便番号が3桁・5桁だった時代には、郵便物の輸送ルートの下り順に沿って番号が付けられていました」

そんな規則が! ポイントは輸送ルートなんですね。

「那覇市の場合、郵便番号が3桁・5桁だった時代には、郵便物は那覇中央局、小禄局、那覇東局、首里局という4つの局から配達されていました。これら4局の配達担当地域に対して、県の地域番号90に0〜3の枝番号をつけた900〜903の『郵便区番号』が割り振られていたんです」

那覇市内の郵便番号が900〜903に分かれているのはその名残ですか?

「はい。その後、1998年に郵便番号が7桁になった時に、900の地域を4つのブロックに分け、一番北にある地域から時計回り順に下4桁の『町域番号』が付けられました」

地図を見ると、確かに港町は那覇市でも一番北にありますね! なるほど〜。

島尻郡の謎

 疑問が解決し、スッキリ満足の調査員。しかし、県の地図を見直していたところ、新たな疑問が浮上しました。伊是名島、伊平屋島の住所は島尻郡。国頭郡のほうが明らかに近いのに、一体なぜ!?

 那覇市久茂地にある那覇市歴史博物館の外間政明さんを訪ねたところ、「昔の船の航路の関係です」とズバリ。

「琉球王国時代、現在の各市町村の単位は間切(まぎり)と呼ばれていました。明治になって、間切は郡の下にまとめられたのですが、この時、本島周辺の離島および大東諸島は、伊江島を除き島尻郡の管轄となったんです」

当時、伊是名島、伊平屋島と本島を結ぶ航路は那覇発着。役人の派遣も、郵便物の配達も、那覇からでなければ行えなかったそうです。そのため、両島を含む本島周辺離島はまず那覇区役所の所轄となり、次いで1896(明治29)年、那覇区役所と同じ場所に置かれていた島尻郡役所の管轄区域となった、と外間さんは説明してくれました。

   ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇

調査を終え、ホッと一息の調査員。これでようやく落ち着いて年賀状に取り組めそうです。皆さんも年賀状はなるべく25日(木)までにポストに入れましょうね〜!!

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郵便番号 どう決まる
(左から)嘉陽宗俊さん、諸見里強さん、宮城理さん
郵便番号 どう決まる
外間政明さん
郵便番号 どう決まる
郵便区番号は、郵便物の輸送ルートに沿って下り順で決定。図は1995年ごろの那覇市周辺輸送ルートの一部をまとめたもの
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