「島ネタCHOSA班」2015年10月08日[No.1590]号
那覇市の国際通りに「ブルーシールパーラー大湾店」っていうお店があるんですけど、場所は牧志ですよね? 大湾という地名じゃないのに、何でそうなっているのか調べてきてください。
(那覇市 寅年女はガッツガツさん)
「ブルーシール」店名の謎?
国際通りのほぼ中央に位置し、外のテラスがおなじみの「ブルーシールパーラー大湾店」。セオリー通りなら、店名には地名を付けるはずなのですが、これは一体? 早速店舗にコンタクトをとり、調査開始です!
大湾店長の大湾店
お話をしてくださったのは、ブルーシールパーラー大湾店店長の大湾宗基(むねもと)さんです。あれ?「大湾店店長の大湾さん」…、いきなりファイナルアンサーでしょうか!?何はともあれ、話を聞いてみましょう。
─牧志にあるのに大湾店というのはどうしてですか?
「私、大湾が経営しているからです」
これはまた、ど真ん中の回答です!
しかし、自分の名前を店名にしているだなんて、自分が大好きな人で自己顕示欲を満たしたかったのでは? と(失礼ながら)調査員は勝手に予想。そのへんはどうですか?
「そんなそんな(笑)。うちはもともと、祖父が大湾洋服店というお店をやっていました。
同じ建物内の隣接する場所に、私が店長としてブルーシールのお店を始めたことから、大湾店と名付けたんです。統一しただけなんですよ」
隣を確認すると創業1927年の老舗「大湾洋服店」の看板が。決して個人のエゴではありませんでした!
「国際通りのブルーシールには、他にも地名ではないお店がありますね。でも、店舗を構えて20年目になりますが、店名に関する質問は初めてですよ(笑)」
すみません、こんなことを聞きにくるのはレキオだけですよね(苦笑)。
さて、謎は解けましたが、せっかくなので、大湾店長の人となりを読者の皆さんに伝えるべく、さらに掘り下げて質問をしていくことにしました。
─趣味はなんですか?
「音楽を聴くことでしょうか。ブルース・ジャズ・クラシックからロックも聴きますよ」
─けっこう幅広く聴かれるんですね。ファッションも腕の小物なんかはどこかパンクスタイル入っていますよね?
「これは腱鞘炎の矯正サポーターです(笑)」
─すみません、個性を発揮しているわけじゃなかったんですね…。
「多い時では1時間で200〜300個もアイスクリームが出るんです。最初は手首だったのが、だんだんと肘まで広がってしまって。職業柄仕方ないですけどね」
満身創痍(そうい)でアイスを盛り続ける大湾さんの生き方、読者の皆さんも感じていただけましたか?
下の喫茶店に配達!?
ブルーシールパーラー大湾店に関して、調査員が聞いたことのあるもう一つのウワサが「下にある喫茶店『インシャラー』までアイスを持って来てくれる」というもの。こちらの真相はどうでしょうか。
「実は、下の喫茶店も私のおばがやっているんですよ。このビルにあるお店は親戚で経営しているんです。そのつながりで、喫茶店でアイスを食べるお客さまもいらっしゃいますね。でも念のため言っておきますと、決してメニューには書かれていないんですよ。あくまで『状況によっては』という制限付きという点はご理解ください」
なるほど、親戚ならではの協力体制によってなせる技だったのですね。ともあれ、店名の由来を知り、大湾さんの人柄にも触れてスッキリの調査員。これから、ブルーシールでもっとおいしくアイスが食べられそうです!