「島ネタCHOSA班」2016年05月05日[No.1619]号
先日、宜野湾市にあるレトロ感あふれるアメリカンスタイルのカフェに行ったのですが、夕方になると韓国のK︲POPファンらしき人たちが集まり始め、「K︲POPナイト」というイベントをやっていました。一体どんなカフェなのか調べてください。
(宜野湾市 ケイ・オノさん)
宜野湾にK-POPの「聖地」!?
K−POPファンが集まるカフェですか? しかもアメリカンなカフェとは不思議な組み合わせですね。さっそく、うわさのカフェに行ってみましょう!
訪れたのは宜野湾市新城にある「ZUMI CAFE(ズミカフェ)」。店内には、アメリカ製のレトロな雑貨やビンテージ家具がたくさん置いてあります。本当にここに「K−POPファンがくるの?」と半信半疑の調査員。オーナーのゴンザレス紀子さんに話を聞きました。
ビデオ撮影がきっかけ
メキシコ系アメリカ人の夫を持つ、宮古島出身の紀子さん。このカフェをオープンしたのは2012年、家族でアメリカから沖縄に戻ってきた後だそうです。店内にあるアンティークのグッズやテーブルなどはアメリカ在住時に趣味で集めたものがほとんどだそうで、カラフルなアメリカングッズが詰まった空間です。
なぜ、ここにKーPOPファンが集まるようになったのですか?
「2013年にSHINee(シャイニー)という韓国の男性アイドルグループのミュージック・ビデオの撮影場所になったことがきっかけです」
なるほどー。サインも壁に発見。彼らの痕跡が残っています!
もともとKーPOPについてほとんど知らなかった紀子さん。SHINeeの名前さえも聞いたことはなかったといいます。極秘撮影ではあったものの、撮影後も特に店は普段と変わらず、「あまり有名じゃないのかも」と高をくくっていたそう。しかし、1週間後に異変が!
「出勤すると、店の前に20人ぐらいの女の子たちの行列ができていました」
何事かと驚いたという紀子さん。実は「メンバーの1人が、店の写真を画像投稿サイトの『インスタグラム』にアップしてくれたんです」
それで店の場所を突き止めてファンが集まったんですね。すごい熱意を感じます!
海外のファンも訪問
グループのファンは県外はもちろん、中国本土や台湾、香港、韓国、アメリカ、ドイツからも来るように。お目当ては、撮影で座ったテーブル席です。
それからは、K−POPのファンクラブのオフ会や、好きなグループのメンバーの誕生日を祝うときにもファンたちがここに集まるようになり、いつしか「聖地」と呼ばれるまでに。
紀子さんも、K−POPをお客さんたちとの交流やSNSを通して知るようになったといいます。そしてファンに喜んでもらおうと「K−POPナイト」を去年のバレンタインデーから始めたそう。ファン同士が、好きな音楽を一緒に楽しめるなんてすてきです。沖縄ではコンサートもなかなかないことですから、それは盛り上がるはずです。
思いがけず、K−POPとのつながりができた同店。撮影がなかったら知り合えなかった人たちとの出会いはお金に代えられない財産だといいます。
「自分の好きなものを並べた空間でお客さんにくつろいでほしいというのが一番の目標」だという紀子さん。店に訪れるさまざまな人たちとの出会いを大切にしています。
「人種のるつぼ」と言われるアメリカのように、多国籍の人が集まるカフェは夢が詰まった素敵な場所でした。
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不定期で開催される「K−POPナイト」は5月8日(日)の予定。チケットは定員制で、2000円(ドリンク、フード付き)。twitterやfacebookに情報がアップされるそうなので、興味のある人はチェックしてみてくださいね。