「島ネタCHOSA班」2016年12月08日[No.1650]号
友人から県内に魔法学校があると聞きました。「Bewitching Enchantment Learning Academy」というそうです。一体どんな学校でどんな先生が教えているのか興味津々です。ぜひ調べてください。
(宜野湾市 アリアガさん)
沖縄に魔法学校!?
魔法学校ですか? ハリーポッターの世界を想像してしまいます。クリスマスにハリーポッターグッズや魔法使いのおもちゃをもらった思い出がある人も多いはず。どんな先生が教えているのか気になります!
情報をもとにインターネットで調べてみると「Bewitching Enchantment Learning Academy(魅力的な魔法を学ぶアカデミー)」というスクールを発見。さっそく先生に会いに行きました。
イマジネーションを刺激
出迎えてくれたのはベラ教授。本名はイサベル・セバスティアンさんといい、スペイン出身の女性です。日本人の夫の仕事に伴い、沖縄に来て5年。1歳と4歳の女の子のお母さんでもあります。
「学校は、今年の10月に始めたばかり」というベラ教授。今のところ中城などのレンタルスペースで、週1、2回開講しているといいます。
スクールを始めるきっかけは、「ハリーポッター」が好きなベラ教授が、今年出た新刊を娘に読み聞かせしていたとき、「こんなスクールをやったら楽しいはず」と思い付いたそうです。
どんなことを教えているのですか?
「名前は魔法学校ですが、実際の内容は手作り教室です。主に子ども向けで、授業は英語で行いますが、英語が分からない子には日本語でも説明をしています」
なるほど、楽しく作業しながら英語も学べるんですね!
重要なのは手で物を作ること、そしてイマジネーションを使うことだというベラ教授。
「最近の子どもたちはパソコンやビデオゲームなどを使うことが多く、手で何かを作る機会が減っていると思います。この学校では、あえてアナログのスタイルで想像力を働かせた物作りをしています」
授業は「お守り」「予言」「薬草学」「魔法の薬」「魔法の生物」と、5種類のレッスンがあるそう。
「お守りのクラスでは、ビーズなどを使ってお守り作りを楽しみながら集中力を身に付けます。予言のクラスでは、さまざまな素材を暗記し、占いのゲームをすることで暗記力の向上を図ります。魔法の生物のクラスでは、ドラゴンなど魔法界の不思議な生き物ついて学び、絵を描いたり切り貼りしたりする作業をします」
薬剤師でもあるベラ教授は、薬草学や魔法の薬の授業でその経験を生かしています。「薬草学では、実際に種などから植物を育てていき、魔法の薬では、ハーブや育てた植物などを使って蚊よけ薬などを調合します」
どのクラスも楽しそう。これはこの目で授業を見に行くしかないです!
魔法学校に潜入!
後日、レッスンに潜入した調査員! この日行われていたのは「魔法の薬」の授業。三角のとんがり帽をかぶったベラ教授が登場です。子どもたちも三角のとんがり帽子をかぶったり、ハリーポッターの格好でやってきたりと、まさにそこは魔法学校。調査員のテンションも上がります!
今回の授業のテーマは「ドクシー用の解毒剤」作り。「ドクシー」とは「ハリーポッター」に出てくる血を吸う蚊のような妖精。実際は蚊よけに使えるとのこと。バジルの葉をすりつぶし、マスタード、アルコールを混ぜて、フィルターでこしたら出来上がりです。それぞれのスプレーボトルに入れてみんなうれしそう。
授業は材料をすりつぶしたり、混ぜたりと、さながら理科の実験室のような光景。「What color is this?(これは何色?)」と英語の勉強も盛り込んでいきます。子どもたちからも「楽しい!」という声が聞こえてきました!
一緒になってレッスンを楽しんだ調査員。魔法学校はイマジネーションを育てる夢の詰まった場所でした。