「島ネタCHOSA班」2017年03月16日[No.1664]号
「猫毛祭り」というイベントが県内で毎年開催されているようなのですが、一体どんな祭りなのでしょう? 実際に猫がいて、毛をどうにかするのですか? 変わった祭り名が気になって仕方ありません。調べてください。
(宜野湾市 サングヮチウサジさん)
(北中城村 にゃネコさん)
確かに気になる祭り名です。依頼者の情報から、会場となる西原町「book cafe ブッキッシュ」に早速行ってみました。スタッフの多田明日香さんに話を聞くと、主宰者は東京在住のライター・蔦谷Kさんで、全国数カ所で祭りや教室を開催しているとのこと。日本全域に活動が広がり、猫好きの方たちの間では知名度が高いイベントのようです。
毛1本も、いとおしく
「来場者は女性中心で、猫を飼っている方、アパート暮らしで飼えない方、とにかく皆さん猫を愛しています。お子さま連れも多いですよ。人形や本など猫に関連する物を展示販売し、愛猫さんの毛を使ってグッズを作る教室も開きます。自宅で作りたいと、手作りキットを購入していく方もいます」
え!? ペットの猫の毛で何かを作るのですか? 蔦谷Kさんが書いた「猫毛人形の作り方」という冊子を見て、さらに驚きました。猫毛をフェルト化し、洗濯せっけんや牛乳パック他身近な材料を使って、愛らしいぬいぐるみやポートレートを作っているそうです! 要領は「羊毛フェルト」と同じ、とのことですよ。
「愛猫家の蔦谷Kさんは、飼い猫の抜け毛を大切にしていたい、毛の1本1本がいとおしくて無駄にしたくないという気持ちで、猫毛をフェルトにしたそうです。他の動物の毛で挑戦する方もいて、皆さんがペットに注ぐ愛情が伝わってきます」
家族の一員であるペットを心から愛していて、動物は人間より寿命が短いのが一般的なので、実際の毛を使って記念になる物を作りたいのだろう…、という思いが調査員の中で駆け巡りました。抜け落ちた猫のヒゲを処分できず、猫型スタンドを作って1本ずつ口元に挿していく人もいるそうです。う〜ん、深過ぎる愛に感動しますね。
今年の猫祭りは4月11日(火)からブッキッシュで開催され、人形やマスコット他の手作り方法を教わることができますが、時間がない方や手芸が苦手な方に朗報!
「ブラッシングして集めた愛猫さんの毛を、ふんわりさせた状態で片手一杯程度の量を送ってください。ポートレートを制作し、展示した後にお届けします」と多田さん。
3月20日(月)締め切りで受け付け中ですので、まだ間に合います(制作費は有料)! 飼い猫そっくりのポートレートを多くの人に見てもらった後は、自宅に飾れますのでいい記念になりそうですね。
ライブも紙芝居も猫!
「猫毛祭り」期間中は、沖縄から全国に人気が拡大した猫ミュージシャン「むぎちゃん」がライブを開催。紙芝居と絵本読み聞かせでおなじみの「さどやん」は、猫が主役の新作をお子さま向けに発表し、猫にちなんだ盛りだくさんの内容を予定しています。
「猫本をはじめ、猫をモチーフにしたアクセサリーに島ぞうりなどの小物で、『猫的バザール』も開きます。猫好きな方が集まって楽しみ、捨て猫問題などの啓蒙(けいもう)活動についても考えるきっかけにしたいと思っています。ぜひご来場ください」
愛猫は連れて行けませんので毛を持参し、また飼い猫がいない方は情報収集に、イベントが気になる方も、この機会に訪ねてみてはいかがでしょうか。
ちなみに「猫毛」は「ねこげ」ではなく「ねこけ」と発音するとのこと。年に一度の「猫毛祭り」に参加して、愛猫家の話を聞いてみたいと思った調査員でした。
「猫毛祭りin沖縄2017」
4月11日(火)〜23日(日) ※月曜休み
会場=book cafe ブッキッシュ 西原町字棚原83-1-2F
問い合わせはメールで
bookishnohon@gmail.com