「島ネタCHOSA班」2018年08月16日[No.1738]号
沖縄発のアクションフィギュアが誕生したそうです。従来のプラモデルとは異なるコンセプトで開発されたようなのですが…。興味があるので、詳しく調べてください!
(那覇市 アゲダ珈琲店さん)
沖縄発の斬新フィギュア!?
ほう、アクションフィギュアですか。沖縄発、というのが興味をそそられますね。さっそく実物を見に行ってみましょうか。
自然な動きを追求
調査員は、開発者とコンタクトを取ることに成功。那覇市内のとあるカフェで、アクションフィギュアを披露してもらうことにしました。
待ち合わせた個室の扉を開けると…。テーブルの上に、ダイナミックなポーズをとったフィギュアが置かれていました。高さは30センチほどでしょうか。一般的なプラモデルとは質感が大きく異なり、手に取ってみると、ズッシリした重量感があります。
「一般的なプラモデルはすべてプラスチックで出来上がっていますが、このフィギュアは、関節をつなぐメインフレーム(骨組み)に、直径4ミリと6ミリの金属製パイプを使っています」と開発者の青田直也さん。ほう、金属製! 頑丈そうですね。
「はい。ガシガシ動かしても大丈夫ですよ」。青田さんは、その言葉通りにフィギュアの関節を動かし、さまざまなポーズを披露してくれました。驚いたのは、実にダイナミックなポーズを取らせるのが可能なこと。片膝を曲げてしゃがんだり、胴体をひねったり…。まるで人体のように、自然な動きを再現できます。しかも、しっかり安定感があり、コケてしまうこともありません。
「関節がさまざまな方向に動くのがポイント。 全身に取り付けられた金属製シリンダーがいわば筋肉の役割を果たし、他の関節も連動して動くことで、自然なポーズを取ることができます」。開発にあたっては、人体の仕組みをかなり研究したそう。なるほど、それで安定した重心を保ちながら、躍動感あふれるポーズを実現することができるのですね。
大人が夢中になれる
プラモデルが大好きな子どもだったという青田さん。しかし、大人になるにつれ「自分が組み立てたいと思うプラモデルがなくなっていった」といいます。
「それで、自分がほしいと思うプラモデルをつきつめてみようと思い、開発を始めました。普通のプラモデルは作ったら終わり。見て楽しむだけですが、作ったあとも手に取って動かして楽しめる、というのがコンセプトです」
東京都内でインターネット関係の会社に勤務しながら、5年前からコツコツ開発を続けていた青田さん。昨年、沖縄へ移住したのを機に会社勤めを辞め、「ロボマニアックス」を立ち上げて代表に就任。先月、念願の第1弾商品「ヴァルキリー」の発売に至りました。
「組み立てには接着剤を使わず、ネジで固定させる方式です。骨組みを覆う外装は自由に取り外すことができるので、いろいろな見た目にさせて楽しむこともできますよ」。この冬に発売を予定している第2弾商品では、外装のみ販売する計画もあるそうです。
ちなみに、価格は6万円弱と大人向きの設定。「組み立ても慣れてないと少し難しいかもしれません。大人に楽しんでほしいですね」と青田さんはコメントします。現在はインターネットの公式サイト(http://ja.robomaniax.com)のみでの販売ですが、既に全国から問い合わせや注文が寄せられているとのこと。
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最後に、「沖縄での暮らしはどうですか?」との調査員の質問に、 「自然環境がよくきれいな海と空に囲まれていると、クリエーティブなアイデアが出やすい。新規の事業に対して、助成金が手厚いのも魅力的ですね」と満面の笑顔で答えてくれた青田さん。
少年の心を忘れない大人に向けた、新たな県産品に今後も期待しましょう!