「島ネタCHOSA班」2024年08月08日[No.2048]号
南城市にアフリカをコンセプトにしたハーベストムーン コーヒー&ワイン (Harvest Moon coffee & wine)というカフェがあります。アフリカ歴40年とい うオーナーさんが面白いそうなので、行ってみてくれませんか。
( 南城市 hana)
アフリカ歴40年の達人!?
さっそくお店を訪ねると飲 食メニューにはアフリカの文字 がいっぱい。なかなか面白そう です!
現地の支援に注力
調査員を快く迎えてくれた のは、オーナーの下川樹也さ ん。店内にはケニアのバラやサ イザルバッグなどが並びます (写真参照)。「バラは僕がケ ニアから直輸入したもので、 バッグは僕が拠点としている カクエマ村(ケニア)で、スタッ フが作ってくれたものなんで す」。下川さんはどうやら普 通の「アフリカ好き」ではな さそう。
「僕ね、大阪生 まれ大阪育ちな んですが、高校生 の時からアフリカ に行くことを夢見ていて。1 986年に初めてアフリカの ケニアに行ったけど、すぐにマ ラリアに感染して」と振り返 る下川さん。
「でも、スラム街の皆さんが 一生懸命看病してくれて無事 に生還しましてね。それから はアフリカへの恩返しと、僕 が味わったアフリカの現実を 世に伝えるため 40 年アフリカ と日本の往復。 95 年に孤児 院、2005年には孤児院と 学校を建設して、 95 年から 10 年までは僕や周りから集めた お金を毎月2千ドル送金し ました」と話します。なるほ ど、アフリカの支援を。
「 20 年に沖縄に移住してか らは、本格的な事業規模で アフリカと行き来。300万 円かけて井戸を掘ったり、ラ グビーチームをつ くったり、ビューティ ーコンテストをした り、輸入業をした り。『下川さんお金 持ちだね〜』とか言 われますが、お金は ありません(笑)。僕 は計画性も戦略も ありませんし。現地 の拠点と会社をつくるのに合 計6千万円かかっていますが、 離婚寸前でした。今も毎日必 死で七転八倒です。もう枯れ そう」と笑い飛ばします。
アフリカの生活事情
「僕は年3〜4回ケニアで 2〜3週間過ごしています。 長い時は半年。毎回60 万円ぐ らいかかります。日本から行 くと飛行機は計 24 時間で、現 地での車のガソリン代は 10 万 円。アフリカは広いので移動 距離は片道700㌔」。費用 や距離もすごいですが、それ にかける情熱もすごい!
「カクエマ村は水道がありま せんから、洗濯や食事などの 生活用水は買いに行かなきゃ いけない。女性たちは毎日5 時間、2キロの道を歩いて 20 ㌔の水を何回も往復して買い に行きます。だからお風呂も 大変。タライに水を入れてそ の一杯の水で頭から足まで洗 う感じ」
うーん、なかなか過酷な環 境ですね。
「さらに、トイレにド アはありません。土に 穴を掘ったトイレで用 を足すと緑のギンバエ が大量に出てきます。 寝床は地面の上に敷 かれた竹マットですか ら、体が痛いです。ダニも蚊も すごくて、シーツにくるまっ て、ひたすら朝が来るのを待 ちわびます。すごいでしょ?」
まるで別世界のように見 えますが、「沖縄だからこそア フリカ事業ができている」と 下川さん。「カフェも輸入業も 初めてだったけど、沖縄から たくさんの『ゆいま〜る』を もらった。今度はアフリカか ら『ゆいま〜る』を起こした い」と目を輝かせます。
Harvest Moon coffee & wine
南城市玉城親慶原734-2
☎070-3802-7342
※8/1 から2カ月間リニューアル工事で一時閉店中