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[No.2083]

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「島ネタCHOSA班」2025年04月17日[No.2083]号



 「ハイサイゴーヤーハブシーサー」というボードゲームを知っていますか? 子どもたち経由でプレイしたのですが、「シーサー」や「ゴーヤー」などの言葉が飛び交ってとても面白いんです! ぜひ調査してみてください!

(宜野湾市 オー!ドブル)

沖縄を題材にした新感覚ボードゲーム!?

 ボードゲーム(以下、ボドゲ)とは、主にテーブル上で駒やサイコロ、カードなどの道具を使って遊ぶゲームのことで、アナログゲームや電源不要ゲームとも呼ばれています。

 依頼にあった「ハイサイゴーヤーハブシーサー」は、2024年11月に発売して以来、県内を中心にかなり話題になっていましたね。調べてみると、開発したのは「那覇ボードゲーム倶楽部ネクストターン」という団体だということが判明。さっそく調査員はネクストターンのメンバーが集まるビルに向かいました。

ボドゲ愛好家の集まり

 ビルの一室に入ると、ネクストターンの皆さんが迎えてくれました。その歴史を振り返ってもらうと「マニアックなボドゲファンの集まりです」とメンバーの川越隆秀さんは笑って話します。

 結成は22年。1回のプレイに12時間以上かかる「重ゲー(重量級ボードゲーム)」などを楽しむ愛好会のサークルとしてスタートしました。

 「ボードゲーマーって、プレイするより終わった後の感想戦のほうが長かったりするんです。『もっとこうしたほうがいい』とか。そうしているうちに『だったら僕たちも作ってみようか』って自然発生的に出てきてたんです」と砂川真一郎さんは振り返ります。

 しかし、ボドゲ製作に関しては素人。そこで東京で開催される国内最大規模のアナログゲームイベント「ゲームマーケット」への出店を目標に掲げ、3カ月をかけ1 作目となる「スペースコックリ」を作りました。火星への移住を目指しつつ、隠れた移住反対派を見つけ出す「正体隠匿系アクションゲーム」で、出品した50個を完売させました。

新しい沖縄土産に

 昨年末に発売した「ハイサイゴーヤーハブシーサー」は、語呂合わせとかるたを組み合わせたボードゲームです。ルールは、数字カードを出し合い「ゴーヤー(58)」や「シーサー(43)」など数字に合った名物カードをより早く集めた人が勝者。しかし、数字に擬態したハブカードが場に出ている状態で手を伸ばしてしまうとペナルティーがある他、場に「8」「1」「3」「1」のカードが出たら一発逆転のチャンス! 最も早く「ハイサイポーズ」(※1)が取れた人は点数に関係なく即勝利という、いくつもの駆け引きが求められるゲームに仕上がっています。

 イラストを担当した寒がりヤスコさんは「とにかくいろんな人にテストプレイをしてもらって、メンバーみんなでアイデアを出し合って完成させました」と話します。

 自信を持って作った500個は年内で完売。今年からは更に1000個を増販し、ハンズやジュンク堂書店の他、県外のボドゲショップや大手ネット通販サイトでも販売。「新しい沖縄土産として、県内のお土産ショップにも置いてもらいたい」と砂川さんは意気込みを語ります。

 「販売目標は1万個。目指すところは『このボドゲ知ってる!沖縄のゲームだよね』って広く認知されることですね」(砂川さん) 現在は新作ゲーム「チムチムドンドンチムドンドン」も制作中。老若男女が楽しくうちなーぐちを学べるネクストターンのボドゲから今後も目が離せません!



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“沖縄を題材にした新感覚ボードゲーム!?"
「ハイサイゴーヤーハブシーサー」のパッケージ(提供写真)
“沖縄を題材にした新感覚ボードゲーム!?"
(左から)ネクストターンの川越隆秀さん、砂川真一郎さん、寒がりヤスコさん、知念卓さん
“沖縄を題材にした新感覚ボードゲーム!?"
※1 両手を2 回叩き、「ハイサイッ」の掛け声とともに両腕を斜め上に上げる(提供写真)
“沖縄を題材にした新感覚ボードゲーム!?"
“沖縄を題材にした新感覚ボードゲーム!?"
那覇ボードゲーム倶楽部ネクストターン
https://78nextturn.com/
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